シリアの停戦発効から一夜 各地の戦闘収まる

シリアの停戦発効から一夜 各地の戦闘収まる
内戦が続くシリアで、アサド政権と反政府勢力による停戦が発効してから一夜明けた13日、各地の戦闘は収まり、停戦はおおむね守られています。
シリアのアサド政権と反政府勢力は、それぞれを後押しするロシアとアメリカの仲介で、12日夜、日本時間の13日午前1時、停戦に入りました。
イギリスを拠点に内戦の情報を集めている「シリア人権監視団」によりますと、停戦入りした直後は、各地でしばらく小規模な戦闘が続いたものの、13日に入ってからは戦闘は収まっているということです。
北西部のイドリブ県で取材をしている地元の記者は、NHKの電話取材に対し、「停戦に入ってからこれまでのところ、市民が攻撃され、けが人が出たという報告もあるが、死亡した人はいない」と話していました。
前回、ことし2月に停戦が成立した際は、政府軍が、停戦の対象にはなっていないとして、国際テロ組織アルカイダ系の武装組織への攻撃を続け、これに対して、停戦に合意した反政府勢力側は、攻撃は自分たちにも及んでいるとして攻撃を再開し、停戦が崩壊しました。今回の合意でも、停戦がどれだけ維持されるかは予断を許さない状況ですが、アメリカとロシアは、停戦がこのまま1週間続けば、過激派組織IS=イスラミックステートなどへの軍事作戦を米ロで協力して行う次の段階に進むとしています。