三菱自動車 よい数値出るまで測定繰り返していたか

三菱自動車工業が燃費の不正が発覚したあとの再測定でも不正な測定を続けていた問題で、現場の担当者は、カタログで公表していた燃費の値に近づけようと、よい数値が出るまで測定を繰り返していた疑いがあることが分かりました。国土交通省は「常軌を逸する事態」だとして、会社に対して、今月中に実態を調査して報告するよう求めています。
この問題で、三菱自動車は、再測定の方法について当初、「不正な方法とは認識していなかった」と説明していましたが、国土交通省が調査した結果、実際には、現場の担当者が正しい測定方法を知ったあとも、それを改めないまま測定を続けていたということです。
その理由について、現場の担当者は国土交通省の聞き取り調査に対し、「開発した車が設計したとおりの燃費の値が出ないのはおかしいので、よい数字が出るまで測定した」という趣旨の発言をしていることが分かりました。
このため国土交通省は、カタログで公表していた燃費の値に近づけようと意図的によい数字が出るまで測定を繰り返していた疑いがあると見ています。
さらに、会社の経営陣は測定の具体的な方法をチェックしておらず、こうした経営陣の意識が今回の事態を招いた要因の1つだとしています。
今回の問題について、国土交通省は「常軌を逸する事態」だとしていて、三菱自動車に対して、関係者の責任を明確にするとともに、不正が繰り返された経緯などについて改めて調査し今月中に報告するよう求めています。