平素ブログの雑記を読みに来ている方にとっては面白くもおかしくもないと思いますが、最近のエントリーに関係して、似たようなことを何度も聞いてくる人が増えてきたのでまとめて返信します。
ゲーム会社に責任追及するのはおかしい
責任追及ではなく、「ユーザーのマナー向上推進活動にご協力ください」というお願い。「歩きスマホは危険です」と同様の警告を出していただけないか、一人の市民としてお願いしてみようということ。change.orgを利用してみては、というご意見をいただいたので、現在アイヌ問題とゲーム業界双方に理解のある方々に文面など相談中。
声優さん関係ないだろ
「ルールを守って楽しくゲーム」をアナウンスしていただくのに声優さん以上の適役があろうか。キャラクターを問わずKOF14に出演された声優さんたち、なかでも長年ナコルルを担当された生駒治美さんとKOF14を担当された中原麻衣さんはとくにナコルルが火種になることを望まないと思うよ。
言うまでもなく一部ゲーマーのマナーの悪さの責任は声優さんたちとは無関係。暴言を推奨したならいざしらず、利用者がどんな掛け合いをするかなんてゲーム会社だって責任は負えない。乳児や小学生向けのおもちゃならともかく、そんなこと、改めて言うまでもない。どこからそんな発想が。
SNKプレイモアの住所がない
ただのコピペ忘れ。なので本文中には吹田市と出てくる。このほか投稿直後はいくつか抜けがあって、Twitterでいろいろ教えてもらって訂正してある。これも追記しておく。
大阪市の条例を出したのはなぜか
今年5月24日、衆議院議員でヘイトスピーチ対策法(ヘイトスピーチ解消法)案が衆院本会議が可決成立した。しかし大阪市が条例を施行したことは在日朝鮮人学校襲撃など、度重なるヘイトクライム被害に対するカウンターとして注目を集め、加えてSNKプレイモア本社の所在地である大阪市にとっては身近な話題だったと考えて例として出した。
「大阪市ヘイトスピーチ対処に関する条例」が一部削除されている
削除ではなく一部引用。ただでさえ長いエントリーなので該当箇所だけ掲載。言うまでもなく全文はもっと長い。大阪市の条例に該当するからヘイトスピーチだ、該当しなければそうではないということではなく、定義を理解してもらうための参考例。リンク先で全文を確認できるようにしてある。*1
ちなみにわたしのスマホでは文字の大きさを変えても反映されないのだけれど、段落ごと引用して文字色を変えるのは確かにわかりやすいと思いました。あとで修正するかもしれない。
仲間内の「民族名+殺す」発言は民族の排除や暴力を目的としたものとはいえない
大阪市の条例はそれらを「目的としたもの」としているが、本来は意図的、故意であることは必ずしもヘイトスピーチの条件ではなく、それがマイノリティへの差別を扇動するものであるかどうか。*2民族+殺す発言が民族排除を意味することは明らかで、実際朝鮮人学校襲撃などのプラカードで非常に多かったのは「死ね」「殺す」などだった。同様の表現を公の場でおこなうことがマイノリティにとって脅威であることはあきらか。
とか、わざわざ言わなくても公の場で実在するグループにあてて暴力的な言葉を吐くのは言葉の暴力だということは常識から判断できる。
株式会社SNKプレイモア ならびにナコルル声優生駒治美さんへ アイヌ民族尊重の呼びかけに関する嘆願書 - はてこはときどき外に出る
批判が多いので驚いている。ゲーセンでダルシムにやられて「インド人殺す」ってカレー屋でしゃべってたら店主やウェイターがこっち見るだろ、そしたらお前ら絶対「あっやべぇ」って黙るじゃん。
2016/09/14 18:25
でもそれがわからない、あるいは認めない人がいるから法を動かさなきゃならなくなったんだということが、今回の件でよくわかった。
エントリー中にヘイトスピーチの定義がない
今回のケースは以下のツイートに簡潔にまとめられていると思う。
今年の6月にヘイトスピーチ解消法というのが施行されたから「お前らの界隈の内輪の話」ではなく国民の責務。少数民族を対象とする「公然とその生命、身体、自由、名誉若しくは財産に危害を加える旨を告知」は禁止行為。 https://t.co/VylOitKv0D
— 忽然朔風 (@kotnei) 2016年9月6日
ヘイトスピーチの定義をより詳しく知りたい人のために、その下にリンクを紹介した。
さらにヘイトスピーチの話題にルッキズムを持ち出す人たちでも触れている。
ヘイトスピーチとは人種、出身国、宗教、性的指向、性別、障害などに基づいて個人または集団を攻撃、脅迫、侮辱する発言や言動のことである。
こんだけ書いていても連日連夜「俺に定義をいってみろ!」とジャギのような人がTwitterにあらわれる。ここは教科書じゃないし、わたしは教師じゃないし、その都度過去ログを出したりリンクを貼ったりするのは手間なので、定義を調べることがまだの方はその件でのお話はご遠慮ください。いきなりおまえは間違っていると言われても、電話番号の話なのか、人生の方向性の話なのかわからない。最初は返事してたけど、きりがないので。
そもそもヘイトスピーチには明確な定義はない
前述のように定義はある。なきゃ議論もできない。明らかに該当するケースと判断が微妙なケースがあるだけで、ヘイトスピーチの定義はある。公の場での「民族+殺す」は前者。
しかしこの「ヘイトスピーチの定義はない」説を信じている人、ヘイトスピーチを「憎い+語る」=悪口くらいに受け止めている人、「憎悪表現」という直訳から悪意の有無が切り分けだと思っている人などがジャギのようにやってきます。*3
発端に関するデマとねつ造
「発端は特定のフォロワーに@付きで「アイヌ殺す」とツイートしたら、通りすがりの人がいきなり「ヘイトスピーチだ!報告お願いします!」と自分のフォロワーに指示した」説は誤り。
アイヌの話題を検索していた人が問題のツイートに「どういう文脈で使っているかは知らないが、たてえば*4見ず知らずの人が『ジャップを殺す』と書いていたら普通に怖いだろう。そういう想像力はないのだろうか。」と返した。発信者はそれを受け、「特定の人に送ってる返事を『見ず知らずの人が~』と解釈してる時点で、この人の想像力はちょっと可哀想なレベル」「ドラえもーん、朝からクソリプもらっちゃったよ何とかしてよー」と返した。通報された。これはナコルルが強すぎてムカつく人たちによるアイヌヘイトスピーチにも引用したツイート。
これをいきなり殴ったというにふさわしい行為か、温厚に話し合える相手だったかどうかは各自でご判断のうえ、ご希望なら当事者とお話しになってください。
わざわざエゴサーチするアイヌとアイヌ支持者が悪い
アイヌが自分の民族に関心を持つのは当たり前。支持者も同様。だからこそそこに罵詈雑言を書き残さないようにしよう、というお話。ナコルルが強すぎてムカつく人たちによるアイヌヘイトスピーチ の冒頭のツイートを見てください。彼女は音楽家としてアイヌの評判を知りたくて定期的にアイヌでキーワードサーチをしている。ふつうの使い方でしょ?
はてこに関するデマとねつ造
一部の増田やブコメにわたしが書いたものと匂わせて、根拠のないことをあれこれ書いている人を見た。実際にあるエントリーを引用している風に書いて、そこにない言葉を盛り込んだり、事実無根の言葉に「引用」と書いたり。書いている方がどういうお育ちか知りませんが、日頃デマを信じる人を馬鹿にしている人やねつ造を叩いている人たちは、まさかこんなことしませんよね。ふつうに怖いなと思います。
「修羅の国からこんにちは」は差別
わたしは修羅の国に住んでいます。ここ数日それを痛感しています。福岡県はいいところだけどね。