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 大王製紙の井川意高元会長(52)による巨額借り入れ事件で社内処分を受け、公表されたことで名誉を傷つけられたとして、父親の高雄氏(79)が同社側に計2億2千万円の損害賠償などを求めた訴訟は15日、東京地裁(岡崎克彦裁判長)で和解が成立した。

 高雄氏の代理人弁護士や大王製紙によると、事件発覚時に同社が負った借入金の返済に、高雄氏が尽力したことを同社が認めたうえで、高雄氏の顧問契約が円満に終了したことを確認する内容。高雄氏側は損害賠償請求を放棄するという。

 高雄氏側は、2011年に顧問の解職処分を受けたことについて「事件に関与していないのに、重い責任があるとの印象を与えられた」などとして提訴していた。

 和解成立について高雄氏の代理人弁護士は「和解により、原告の基本的な目標は達成された」とコメント。大王製紙広報室は「円満な解決が出来たと評価している」と述べた。