宇多田ヒカルが9月28日にリリースするニューアルバム「Fantome」の参加アーティストが明らかになった。
「Fantome」は彼女にとっておよそ8年半ぶりのオリジナルアルバム。収録曲のうち「二時間だけのバカンス」には椎名林檎、「ともだち」には小袋成彬、「忘却」にはKOHHがそれぞれ参加している。「二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎」と「道」の2曲は、本日よりレコチョクにて先行配信がスタートした。さらに特設サイトでは両曲の歌詞が公開されているほか、Twitterで「#宇多田ヒカル_道」「#二時間だけのバカンス」のハッシュタグをつけて楽曲の感想をつぶやくと特設サイトにツイートが順次掲載される。
またGYAO!では、児玉裕一監督が手がけた「二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎」のミュージックビデオが公開されている。過去にもコラボレーションを行ってきた宇多田と椎名だが、MVでの共演は初めて。宇宙旅行が一般的になった世界を舞台に、2人が宇宙で過ごす姿が捉えられている。
※「Fantome」の「o」はサーカムフレックス付きが正式表記。
宇多田ヒカル「Fantome」収録曲
01. 道
02. 俺の彼女
03. 花束を君に
04. 二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎
05. 人魚
06. ともだち with 小袋成彬
07. 真夏の通り雨
08. 荒野の狼
09. 忘却 featuring KOHH
10. 人生最高の日
11. 桜流し
宇多田ヒカル コメント
「二時間だけのバカンス featuring 椎名林檎」について林檎ちゃんとはかれこれ長い付き合いになります!ずっと何か一緒にやろうと言いつつ、私が人とコラボするっていう体勢じゃなかったんですね、きっと。でも今回は、「あ、素敵かも」と思って正式にオファーしてもらいました。
この曲では日常と非日常の危うい関係を表現したかったんです。母であり妻でもある二人なら説得力増すし面白いかなと思って。
子供ができるまで「日常」というものがなかったので、日常を手に入れた分、非日常的なスリルを求める気持ちもわかるようになったんだと思います。
「忘却 featuring KOHH」についてKOHHについては、少し前に友達から教えてもらっていて、ファンになってました。で、この曲は当初インストのつもりだったのが、ラップを入れるなんてどうだろうという提案が出た時にディレクターさんに「KOHHって人がいるんだよね」って言ったら「おおそれ素敵!」と盛り上がって、打診してみたら、実はお互いファンだったってことが分かって、「じゃ」と彼の参加が決まりました。
まず私のパートを作り、彼に私の「忘却」と「記憶」に関する考えを伝えながら、何日かかけて彼が自身の言葉で応えてくれました。
他の人の言葉が混ざることが初めてだったから、どういうふうになっちゃうんだろう?って思ったけど、自然と、真ん中で落ち合えました。
私が長いラップパートが好きで、彼に頭からいきなり1分まるごと任せました。迷った時はあたしが「こっちかな」と言うと「だよね」という感じで確かめ合いながら。
最後のオルガンは彼の提案で、私の中で天に召されるイメージになったので、レクイエムという感じかな?
生き方を考える時、それは死に方を考えることと同義で、これまでの人生を振り返りながらこれから向かうところに思いを馳せました。「いつか死ぬ時 手ぶらがbest」という最後の一行に全てが凝縮されてます。
「ともだち with 小袋成彬」について「ともだち」はサビの歌詞が出始めた段階で、「あたし一人でひっぱるのつらい」とディレクターさんに相談したら、彼が以前から注目していた小袋成彬さんのことを教えてくれて。「なにこの人!すごーく良い!」と返し、すぐコンタクトしてもらいました。
母親以外の歌手に歌入れを始めから終わりまでじっくり見られることが初めてで少し緊張しました(笑)
椎名林檎 コメント
彼女の復帰について
私がそれを切望していたのを、ご存じな方もいらっしゃるだろうか。最愛のお母様を亡くした彼女へあれこれせがむことはできなかったけれど、パートナーを得、遂には母となった彼女になら、ずっと我慢してきた思いを正直にぶつけてもいいような気がしたのである。だって東京の巷には、やっぱり彼女の声がよく似合う。
それから、大人になった今の彼女が紡ぐ和声や旋律の、日本的なことと言ったら! もちろん我々ユーザーは皆、合点承知していたはずだ。ただここへきて、より一層深まっていやしないだろうか。生まれてこのかた彼女はずっと、浮遊していたのかも知れない。そして今初めて東京へ着地してくれたのかも知れない。なんちゃって勝手に感じ入る私をどうか赦して欲しい。
KOHH コメント
ノーコメントでお願いします。とりあえず曲聞いてみて下さい。
小袋成彬 コメント
素晴らしい機会をいただけたことを、関わった全ての皆様に感謝いたします。アルバム全曲を通して聴いたあと、本当に幻のなかに放り込まれたような茫然自失の状態になりました。
彼女と歌ったことよりも、人が実直にこれまでの人生と向き合い、苦しみながら紡いだ言葉を記した作品の一助となれたことを何より誇らしく思います。
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