企業のソーシャルメディア担当者の方は、SNS(交流サイト)のビジネス活用の方法について悩んでいる方が多いのではないだろうか。
大手企業であれば認知度の高さから自ずとSNSであってもファンの獲得へ繋がっているかもしれないが、そうでない場合はプロモーション活動を行うにしても見てくれるユーザーがおらず苦戦を強いられることとなっていることだろう。
最近は「分散型メディア」が流行っているなか、今回はその代表的なSNSである「インスタグラム」のビジネス活用のポイントをご紹介する。
1、インスタグラムって?
ソーシャルメディア担当者であれば既に知っているかとは思うが、念のためにインスタグラムについてご紹介しておく。
米国発の写真共有アプリで、国内の利用者数は2016年6月時点で810万人となっている。
※参照:インスタグラム、日本の利用者810万人に倍増 -日本経済新聞
アプリを起動して写真を撮影して、最初から導入されている「Reyes」「Perpetua」「X-Pro II」といったフィルターを使えば誰でも簡単におしゃれな写真を共有できるようになるというものだ。
また、コメント欄も用意されており、そこにハッシュタグと呼ばれる「#」とテキストを組み合わせたものにより、ユーザーは簡単にタグごとに投稿された写真を検索できるよになっている。
これを利用して、別記事で紹介したような「分散型メディア」が可能となっている。
2、ビジネスでインスタグラムを活用するにはどうすればいいのか。
写真の閲覧に特化されたサイトであることを最大限に活用することがポイントとなる。
そのテクニックについて次を見てみよう。
2-1、写真共有サイトの特性を生かす。
あなたがアパレル関係の企業で働いているのであれば、毎日のコーディネートを掲載することが中心になっているのではないだろうか。
もちろん、ユーザーは毎日スタッフのコーディネートを楽しみにしている人も居るだろうがせっかくなので、「裏側」を見せることでファンの心をつかむことができるだろう。
たとえば、店舗の企画で旅行へ行って来た際の写真を掲載したり、発売前の新商品の情報をチラ見せするなど、店舗で売っている商品はもちろんだが、こうした使い方によって店舗自体のファンになってもらえるようになる。
これが飲食店であれば、普段はメニューを紹介する写真が一般的だろうが、そうした中でスタッフが考案した裏メニューを考案している過程を動画に撮って投稿することも効果的だ。
このようにユーザーが普段なら見られないようなスタッフの日常風景を紹介することで共感を得られることから、さらなるファン獲得へと繋がることになる。
2-2、フォローしているユーザー向けの情報を発信する。
インスタグラムのアプリ内限定の情報を発信することも有効なプロモーションになるだろう。
たとえば、あなたが飲食店経営者なら、「この投稿を見ていただいた方限定で、インスタグラムを見たと御伝えいただいた方は5%割引します。期間は9月末まで!」とすることで、ユーザーに付加価値を与えることで店舗の集客にも繋がるでしょう。
2-3、宣伝色を濃く出しすぎない。
意外とやってしまいがちなのが、企業アカウントであることから、ついつい商品紹介をして売ろう売ろうと考えた投稿になってしまうことです。
商品写真の連投や、コメント欄に説明文をつらつらと書いている売り込もうとしている投稿を見たユーザーは自分のタイムラインにこんなに宣伝が流れるようならフォローを外そうと思うでしょう。
インスタグラムは写真共有サイトであることから、ユーザーの多くは写真の加工はもちろんですが、見られることを意識した、写真の見せ方や雰囲気についてもこだわっている人が多いです。
例えばあなたがアパレル企業のソーシャルメディア担当だとして、今まで商品情報やコーディネートをただいつも通りに撮影しているというだけならば、次のような工夫をしてみてはいかがだろうか。
- 商品と関係のない小物も一緒に撮影してみる。
- いつもと撮影場所を変えてみる。
- 説明文は最小限に抑える。
これらの工夫をするだけで、ユーザーに対する印象は大きく変わるだろう。
3、フォロワーを集めるにはどうすればいいの?
インスタグラムでフォロー(自分のタイムラインに投稿を表示させる)してくれる側の人をフォロワーといいます。
そのフォロワーが居なければ、どれだ投稿を行いプロモーション活動をしても意味がありません。
そこで、次にフォロワーを増やす方法についてご紹介します。
3-1、店内でポスターを貼って告知する。
店内でインスタグラムのアカウントを開設したことを紹介しましょう。IDを掲載して、フォローしてくれた人には何かプレゼントを用意するなど、ユーザーに対して付加価値を加えることで口コミなどから増えやすくなります。
3-2、他のSNSと併用する。
もしあなたが既にツイッターやフェイスブックといったSNSを既に利用しているのであれば、これらと共有設定をすることで、既にそれらのアカウントでフォロワーを獲得できているのであればファンがフォローしてくれるようになるでしょう。
それぞれ設定の方法は次のようになっている。
- インスタグラムのアプリを起動する。
- 下段の右側にある人型のボタンをタップする。
- 右上にある歯車のボタンをタップする。
- 下のほうにスクロールし、「リンク済みアカウント」をタップ。
- 共有したいSNSのボタンをオンにする。
- 完了。
これにより、投稿を行う際に各種SNSにも投稿内容をシェアすることができるようになり、それを見たユーザーがフォローしてくれるようになるだろう。
3-3、ショップカードにIDを記載する。
飲食店やアパレルショップなら、ショップカードを作っていることが多いだろう。そのショップカードにインスタグラムのIDを記載することで、それに気づいた人がフォローしてくれるようになるだろう。
まとめ
インスタグラムの最大の特徴は何度も言うようだが、写真や動画を手軽に共有できるアプリであることから、写真をいかにユーザーに見てもらい、共感してもらうかがビジネスで活用する上でのポイントとなるだろう。
SNSを上手く活用して企業のプロモーションに役立てて欲しい。