中間貯蔵施設 福島 双葉町で来月にも本格工事へ

中間貯蔵施設 福島 双葉町で来月にも本格工事へ
福島県内の除染で出た廃棄物を保管する中間貯蔵施設について、環境省は、早ければ来月にも双葉町で本格的な建設工事を始めることになりました。
東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う除染で出た廃棄物を保管するため、環境省は、福島県の双葉町と大熊町にまたがる敷地に中間貯蔵施設を整備する計画ですが、用地の契約が遅れ、一時的に廃棄物を置く「保管場」を除いて建設工事がまだ始まっていません。
これについて、15日、双葉町議会の全員協議会に出席した環境省の担当者は、用地の契約が一定程度進んだとして、早ければ来月にも施設の建設工事を始める方針を示しました。
環境省によりますと、建設が始まるのは、廃棄物の大きさや放射性物質の濃度などによって分類する「受入・分別施設」と廃棄物を埋め立てる「土壌貯蔵施設」で、双葉町の郡山地区にある2か所、合わせて7ヘクタールの土地で着工するということです。
中間貯蔵施設の用地およそ16平方キロメートルのうち地権者と契約できたのは、ことし8月末の時点で7.3%で、環境省はさらに用地の取得を急ぐことにしています。
双葉町の伊澤史朗町長は「まだ用地は少ないので整備が進んでいるとは言えない。政府は引き続きしっかりと地権者に寄り添いながら取り組んでほしい」と話していました。
環境省中間貯蔵施設等整備事務所の松田尚之調整官は「ようやく本格整備に着手できるが、より早い整備を求める声もあるのでしっかり取り組みたい」と話していました。