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 中国は15日夜、宇宙ステーション開発の前段となる宇宙実験室「天宮2号」を北西部の酒泉衛星発射センターから打ち上げる。10月に打ち上げる予定の有人宇宙船「神舟11号」とドッキングし、飛行士が乗り込む計画で、宇宙での研究開発を加速する構えだ。

 中国は2011年、天宮1号を打ち上げ、宇宙船とドッキングする実験を繰り返してきた。中国メディアによると、天宮2号は飛行士の体への影響を小さくする研究など、科学的な実験をするのが主な狙い。大きさは全長10・4メートル、直径3・4メートル、重さ8・6トン。

 中国は18年ごろから宇宙ステーションの建設を本格化させ、22年ごろの完成を予定している。宇宙ステーションでは、日本も参加する国際宇宙ステーション(ISS)が先行しているが、米ロと並ぶ「宇宙強国」をめざす習近平(シーチンピン)指導部にとって、今回の打ち上げは追い上げをはかる重要な一歩となる。(広州=益満雄一郎)