漫勉 天才・浦沢直樹に迫る
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柔道少女が主人公の『YAWARA!』、人間の内面を描いたミステリー『MONSTER』、映画にもなった『20世紀少年』。多くのヒット作を生み出してきた漫画家の浦沢直樹さん。その浦沢さんが企画を構想したEテレの『浦沢直樹の漫勉』は、漫画家たちが作品を描いているところを撮影して、その映像をもとに創作の秘密に切り込みます。最新シリーズが15日から始まるのを前に、浦沢さんにインタビューしました。
『浦沢直樹の漫勉』は、今回で4シリーズ目になります。
ふだんは目に触れることのない漫画家たちの仕事場に、カメラを設置。漫画が生まれる瞬間を、映像に収めます。
その映像をもとに、浦沢さんが漫画家本人と対談。これまでに、10人の漫画家の技術と作品へのこだわりを解き明かしてきました。
浦沢さん
「やっぱりねえ、ほかの漫画家さんの漫画を見ると、発想からしてよくこんなこと思いつくな、なんて思いながら見るじゃないですか。その発想から描き方から全部、感心するというか。″へぇーっ″って思うようなことだらけで」
15日からのシリーズで迫るのは、池上遼一さんと三宅乱丈さん、それに高橋ツトムさん、そして浦沢さん自身です。
8年に及ぶ浦沢さんの連載『BILLY BAT』の最終回の執筆作業を記録。自分のペン先の動きを、自分で解説します。
浦沢さん
「いよいよ自分がまな板のこいになるというか、そのような段階になりますとねえ、″ああ、皆さん嫌だったんだろうなぁ″とかね、″申し訳ないことしたなー″とか、いろいろ考えますね」「自分なんかを見てても、″落ち着きのないやつだなぁ″とか、そんなふうに見えるんですけど、絵を完成させるとか、頭の中のイメージとか、白い紙の上に現れる絵、そのことにしか関心がないので、どういう動作をしているかとか、やっていてパーンって鉛筆を放り投げてるとか、そういうことは、気がついてないんですね」
この連載終了で、浦沢さんは、締め切りに追われる日々にひと区切りをつけました。
デビューして33年。実は、初めて連載から開放されます。そんな浦沢さんに次の連載について聞きました。
浦沢さん
「僕の中の好奇心だったり興味だったり、それに、例えばもしやるとしたら6、7年、8年とか、それに取り組んでいく、それだけつきあえるだけのものなのか、みたいなことのバロメーターなんだと思うんですけど、それがねえ、ウワンと、こう針が振れる感じがして、その時に″いける″って思うんですけど。それが振れないうちは、作業に入らない」「″純度100パーセント浦沢″みたいなものを、いかに表現できるか。いわゆる混じりけのないもの、″これが私です″っていうものを、いかに素直に出せるか、すべての作業でね」。
浦沢さんは、4年後に東京で開かれる大イベント、東京オリンピック・パラリンピックについては次のように話してくれました。
浦沢さん
「そういうことが行われるっていうことの、国としての高揚感だったり、なんかザワザワした感じ」「オリンピック4年後が待ち遠しいみたいなものっていうのと、週刊連載で来週のドラマが早く読みたいっていうのは、すごく似ているようなものなのではないかなあと思うんですよね」「次が楽しみっていうねぇ、そういうものを提供したいですよねえ」
柔道やテニスなどのスポーツ漫画を描いてきた浦沢さんですが、いまのところ、競技を題材とした漫画を描く予定はないそうです。詳しくは伺えなかったものの、新たな連載の構想はだいぶ固まってきている様子でした。
ふだんは目に触れることのない漫画家たちの仕事場に、カメラを設置。漫画が生まれる瞬間を、映像に収めます。
その映像をもとに、浦沢さんが漫画家本人と対談。これまでに、10人の漫画家の技術と作品へのこだわりを解き明かしてきました。
浦沢さん
「やっぱりねえ、ほかの漫画家さんの漫画を見ると、発想からしてよくこんなこと思いつくな、なんて思いながら見るじゃないですか。その発想から描き方から全部、感心するというか。″へぇーっ″って思うようなことだらけで」
15日からのシリーズで迫るのは、池上遼一さんと三宅乱丈さん、それに高橋ツトムさん、そして浦沢さん自身です。
8年に及ぶ浦沢さんの連載『BILLY BAT』の最終回の執筆作業を記録。自分のペン先の動きを、自分で解説します。
浦沢さん
「いよいよ自分がまな板のこいになるというか、そのような段階になりますとねえ、″ああ、皆さん嫌だったんだろうなぁ″とかね、″申し訳ないことしたなー″とか、いろいろ考えますね」「自分なんかを見てても、″落ち着きのないやつだなぁ″とか、そんなふうに見えるんですけど、絵を完成させるとか、頭の中のイメージとか、白い紙の上に現れる絵、そのことにしか関心がないので、どういう動作をしているかとか、やっていてパーンって鉛筆を放り投げてるとか、そういうことは、気がついてないんですね」
この連載終了で、浦沢さんは、締め切りに追われる日々にひと区切りをつけました。
デビューして33年。実は、初めて連載から開放されます。そんな浦沢さんに次の連載について聞きました。
浦沢さん
「僕の中の好奇心だったり興味だったり、それに、例えばもしやるとしたら6、7年、8年とか、それに取り組んでいく、それだけつきあえるだけのものなのか、みたいなことのバロメーターなんだと思うんですけど、それがねえ、ウワンと、こう針が振れる感じがして、その時に″いける″って思うんですけど。それが振れないうちは、作業に入らない」「″純度100パーセント浦沢″みたいなものを、いかに表現できるか。いわゆる混じりけのないもの、″これが私です″っていうものを、いかに素直に出せるか、すべての作業でね」。
浦沢さんは、4年後に東京で開かれる大イベント、東京オリンピック・パラリンピックについては次のように話してくれました。
浦沢さん
「そういうことが行われるっていうことの、国としての高揚感だったり、なんかザワザワした感じ」「オリンピック4年後が待ち遠しいみたいなものっていうのと、週刊連載で来週のドラマが早く読みたいっていうのは、すごく似ているようなものなのではないかなあと思うんですよね」「次が楽しみっていうねぇ、そういうものを提供したいですよねえ」
柔道やテニスなどのスポーツ漫画を描いてきた浦沢さんですが、いまのところ、競技を題材とした漫画を描く予定はないそうです。詳しくは伺えなかったものの、新たな連載の構想はだいぶ固まってきている様子でした。