屈辱…初のG1準決進出ゼロ 九州王国再興へ

3日目のレースを終え、反省点を話し合う井上昌己(左)と園田匠
3日目のレースを終え、反省点を話し合う井上昌己(左)と園田匠
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 今回の九州軍団は総勢17人が出場したが、1予から大苦戦。井上昌己と園田匠しか準決進出を争う権利がないという散々な状況に。

 その2人が3日目、2予7Rでラインを組んだが、井上は5着、マークした園田は落車。九州勢の夏はここで終わった。

 井上は連日、後方に置かれる競走になった。展開をつくれず、「余裕がなかった」とうつむき加減。“九州全滅”について、「1人も乗れないというのは恥ずかしいこと。自分も含めて何かを変えていかないと…」。昨年以降、園田、中川誠一郎とタイトルホルダーが2年連続で生まれたが、完全再興への道のりはまだ遠いことをうかがわせた。

 3角から勢いよく内を突いた園田は「感触では、アタマまでいけると思った」。それだけに敗退に悔しそう。今回の九州勢の結果についても険しい顔で、「長い距離を踏める若手が出てきていない。33バンクでは先に出ないと難しいレースになる。他地区は若い力が出てきているので2段駆けもできる」。

 積極的な若手を待望する一方で、「それでも、少なくともあと何年かは、この状況で戦わないといけないと思う」と現状分析。自らの今後についても「強力な先行型がいない以上、ヨコではなく、タテ脚を磨くしかない」と、今のスタイルをより強固にすることで戦う構えだ。

 グレード制施行後、九州勢がG1で準決に進めなかったのは初めて。近年にない危機を、各人の強い自覚で乗り越える。

=2016/08/14付 西日本スポーツ=

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