第0章、準備編
目が覚めたら、そこは神社の境内だった。
しかも、見たことも聞いたこともないような、
妙に桜が優美な場所。
そんな場所で、いきなり巫女に指を指された。
怪訝に思わざるを得ない。
ちなみに僕は夢樹晃太。特に深い設定はないし、
出番も今回限りだと思うから、特に語ることもないよね。
霊夢:紫に頼まれたから説明するわよ。さっさと座んなさい。
晃太:唐突だね。そもそも僕はなんでこんなところにいて、
君に指を指されてるんだい?
霊夢:何、それも説明されてないの?
ハァ、しょうがないわね。
ここは、まあどっかよどっか。やることやったら元のところに返してくれるわよ。多分。
今からあんたには『幻想郷夢紀行』っていうカードゲームを遊んでもらうわ。
晃太:ゲーム? 何で僕がいきなりそんなものを。
霊夢:あんたみたいな全くの初心者にルールを説明して見せることで、
同じ初心者にも入りやすくしようって魂胆ね。
終わったらそれで帰れるんだから、
観念して座りなさいな。結構面白いわよ。
晃太:まあ、僕に実害がないならいいけどさ。遊ぶくらいなら。
で、ルールは君が説明してくれるの?
霊夢:そ。そのために呼ばれたんだもの。
ちなみに私は霊夢よ。博霊霊夢。
晃太:了解。よろしく霊夢。
霊夢:はいはいよろしく。さて、遊ぶには対戦相手がいるわね。
あんたらがそれで呼ばれたってことでいいのかしら
魔理沙:そういうことだな、呼ばれたんで来たぜ。
チルノ:あたいの力をみせてあげるわー!
大ちゃん:チルノちゃん、お呼ばれなんだから行儀よくしないと…。
霊夢:大丈夫みたいね。四人戦は…少し時間がかかるし、
大妖精、あんたはそこのバカのサポートに回りなさい。
大ちゃん:あ、はい、わかりました。
霊夢:あと、こいつにルールの説明をしながら進めるから、
ちょっと遅いのは勘弁ね。
そんなわけでこの3人で行くわよ。
ま、あそこはバカだし魔理沙にさえ気をつけてればなんとかなるわ。
さっさと始めるわよ。
晃太:了解、ちなみに僕は夢樹晃太、よろしくね。
魔理沙:魔理沙だ。よろしくされとくぜ。
チルノ:あたいはチルノよ! この幻想郷でさいきょうだからよく覚えときなさい!
大ちゃん:大妖精です。よろしくお願いしますね。
ゲームの準備
霊夢:まずはゲームの準備ね。
とりあえず先手を決めるわよ、ジャンケンとか公平な手段ならなんでもいいわ。
晃太が先手プレイヤーになりました。
霊夢:んで、先手プレイヤーから時計回りでターンが進行していくわ。
この場合は晃太→魔理沙→チルノの順ね。
次は、これと…これをよく切って頂戴。
晃太:了解。しかし片方は随分と厚いね…。
霊夢:その辺は我慢しなさい。
幸いにしてこのゲーム、その厚いほうを全部切り直す様なことはないから。
で、その厚い束を山札、薄い方を人妖の山って呼ぶわ。
ちなみに人妖の山にはキャラクターカードが、
山札にはそれ以外のカードが入ってるわね。
晃太:キャラクターは特別扱いなんだね。
霊夢:そ。んで山札のほうからカードを6枚引いて手札にして。
カードを引くのはこっちの山札からね。
人妖の山を引いちゃ駄目よ。
晃太はカードを6枚引きました。
手札(6枚)
【人里】
【大蝦蟇の池】
【幻想小道】
【弾幕ごっこ】
【毛玉襲撃】
【なかったことにしてやる】
霊夢:引いたらカードの上の方を見て、旅先って書いてあるカードはある?
晃太:あるね。あと、騒動って書いてあるのもあるよ。
霊夢:それがカードの種類を表してるのよ。
このゲームには、キャラクターカード、旅先カード、
騒動カード、介入カード、呪品カードの5種類のカードがあるわ。
ただ、キャラクターだけは山札が別になるから、
手札に入ってくるのはそれ以外の4種類になるわね。
晃太:なるほど。で、ここでその内の旅先カードがなにかあるのかな?
霊夢:あるならそれでいいのよ。なんもないわ。
旅先はこのゲームの中で最も重要なカードで、
手札にないと色々とえらいことになるから、
初手にない場合は、手札の引き直しが出来るのよ。
その場合、手札を他のプレイヤーに公開して、
全部山札の底に好きな順で置いてから、カードをもっかい6枚引くの。
それでも駄目ならさらに繰り返し。
晃太:ふむふむ、じゃあ僕の手札はこれでOKってことだね。
魔理沙:ちなみに私もOKだぜ。
魔理沙、手札6枚
チルノ:あたいもちゃんとあるよー。旅先だよね。
チルノ、手札6枚
霊夢:じゃあ次はキャラの登場ね。
今度は人妖の山から3枚引いて、それを場に並べるわね。
そうやって並べられたキャラを登場中のキャラって言って、
条件を満たせば仲間にできるようになるわ。
言い換えると、登場してない山札にいるキャラは仲間にできないってことね。
晃太:仲間にするっていうのは?
霊夢:詳しくは実際に仲間にするときに説明するけど、
キャラを自分の場に引き入れることを仲間にするって言って、
仲間になったキャラは旅のお供として助けてくれるのよ。
晃太:なるほど。
霊夢:わかったわね。んじゃ、引くわよ。
ルーミア、文、永琳が登場しました。
霊夢:(永琳を手に取り)あ、こいつは駄目ね。
晃太:ん、なんで?
霊夢:ここをみて頂戴。上級って書いてあるでしょ。
上級を持つキャラは能力が強いかわりに、仲間にする条件が厳しいのよ。
序盤から誰も仲間に出来ずに、登場してるキャラが固まるとか嫌でしょ。
だから、最初に登場した上級を持つキャラはひとまず横に置いといて、
改めてキャラを登場させるのよ。さくっ、と。
ミスティアが登場しました。
霊夢:これでいいわね。んでさっき横に置いた上級は、
全部人妖の山に加えて切り直す、と。
登場中の仲間
【ルーミア】
【射命丸 文】
【ミスティア・ローレライ】
霊夢:これでゲームの準備は終わりよ。
んじゃ、次はゲームの説明ね。
さっそくあんたのターンからだからさっさと始めるわよ。
やって覚えましょ。
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