Cracked Mind



コツ、コツ、コツ、コツ……。

とある深夜の廊下、居住区ということもあり薄暗い照明でのみ照らされたそこを二人の人間が歩いている。
一人はローブを目深に被っているためその表情はわからない。だが僅かにローブの隙間から見える服装で女性局員であることが辛うじてわかる。
もう一人は中性的、いやむしろ女性に近い顔立ちをした少年。はいているのがズボンではなくスカートなら少女と見間違われてもおかしくはないだろう。

そんな二人の歩みは遅い。特に少年の方は速度が一定ではなく、遅れては追いつき、また遅れては追いつく、と いうことを何度か繰り返している。
だが、その歩みは決して止まる事はなかった。



時空管理局、高級士官用居住区。
その中の一室に数人の男たちが集まり、談笑していた。
グラスに注がれている酒も、くゆらせ、白煙を上げている煙草も、全てがそれなりの値段がする高級品。
さらに彼ら自身の制服に貼り付けられた、無数の勲章や飾り。
そう、彼らは管理局の中でもエリートであり、高い地位と俸給、そして何より権限を持った提督や将軍と呼ばれる男たちであった。
そんな彼らが厳しいスケジュールの隙間をぬって部屋に集まっている。なぜなら彼らはみな同じ心で結ばれた同志達であるからだ。
そして彼らは大小差異あれど皆興奮している。なぜなら……。

トントン。

そんな一室に全てのメンバーがそろって数分後、扉がおもむろにノックされる。
「入ってもよろしいでしょうか?」
扉の外からの声。
一人の提督が代表して許可を与えると扉が開き、先ほどのローブの女性が現れる。

「お待たせいたしました。」
「うむ、そ、それで、その少年が例の少年かね?」

頭を下げた女性に対し、男たちの一人が僅かに興奮をあらわしながら確認する。
本来の階級から言うと女性局員のほうがはるかに下。待たせる、ということは有っても待たされる、ということは有り得ないはずであった。
だが、今この場においてはそれが当てはまらない。本当の主役は男達ではなく、さりとて女性局員でもない。
彼女の後ろに控える少年その人であったからだ。

声にこたえて少年を促す女性局員。その表情はローブに隠れて全く見えない。

自らの運命を知っているのか、少年はほんの一瞬だけすくみ、ためらった。
だが、すぐ男たちの前に進みでた。大事な人の顔を思い浮かべ、覚悟を決めるかのように、そしてなけなしの勇気を振り絞るかのように……。



「ゆ、ユーノ・スクライア、1○才です。み、皆様が、僕達を色々支援していただいている、とのことなので、
きょ、今日はそのお礼をしにお尋ねしたしだいです。ど、ど……どうかよろ、よろしくお願いします。」

ガチガチの、緊張感あふれる声。だがその場の誰もそれをとがめない。
【スクライア】
その名を聞いたとき、男たちにどよめきが走ったからだ……。


時空管理局。
「局」と名前が付いてはいるがその実態は「軍」といってもよく、魔法技術の発展をしてなお軍隊特有のそれから逃れる事は出来なかった。
そう、ここに集まった男達、彼らは皆、有能で、紳士で、高い志を持ち、そしていわゆる「衆道」をたしなむ人々……。

そして彼らの中で【スクライア】の名は有名であった。
スクライア一族は発掘や探求を生業とする一族。
だがそれらは基本的に大金がかかり、スポンサー無しでは成り立たない仕事。
ではなぜ一族で生業とできるのか? その答えがこれであった。
スクライア一族の男はみな非常に整った、中性的な顔とスリムなプロポーションを持っているで有名である。
なぜ有名なのか? なぜならそれを活かして裏の生業を行っているから。
それはつまり、一族の男が身体でスポンサーを獲得しているという、魔法少女達とはかけ離れ、交わりもしないはずの現実。だからこそ、事情を知る彼らは驚き、どよめいたのだった。


「すばらしい……。」
男たちの誰かが感嘆の声をあげる。
その言葉に覚悟を決めたユーノは前を見据えてゆっくりと男たちに近づいてゆき、男たちもそれを迎えいれ、取り囲んでゆく……。



「それでは皆様、私はこれで失礼します。それと、例の件ですが……」
女性局員が確認のため、男たちに声をかける。その視界の隅に脱ぎ散らかされたユーノの服を入れながら。

「ああ、判っている。アースラのオーバーホール作業、人員を優先的に回そう。」
「艦首魔道砲の資材も手配しておいた。有効に使ってくれたまえ。」
「無限書庫の閲覧許可証も私の名で出しておく。明日か明後日には届くと思う。」
「了解しました。ご協力有難うございました。それでは失礼いたします。」

女性局員それだけを聞くと「必要な事は終わった」とばかりユーノを残し一人部屋を出てゆく。
そしてその場にはただ、笑い声と野獣のような叫び、そして嬌声とも悲鳴とも嗚咽とも付かぬか細い声だけが残された……。


ここは紳士たちの社交場。そして別名【紳士のみの社交場】。



部屋を出ると女性局員はローブのフードを下ろし、ドアの側に座り込み力なく呟いた。
「ユーノ君、みんなみんな、君のせいだからね。あたしからクロノ君を奪った、君が悪いんだからね。」

=====

最初は「協力者の魔導師で、色々無茶な事をやる人」というイメージだった。
それが「仲間」となり、半年間の同乗で「恋人の友人」となった。
そこまではよかった。でも、最初は気が付かなかった。
恋人が彼に自分には見せないような顔を見せていたとき、胸がちくりと痛んだ。でも、まだ油断していた。
何時の間にか、恋人は私より彼と過ごす時間のほうが長くなっていた。でも、「そんな事あるわけない」と自分を誤魔化していた。
そして、恋人は彼と「男と男の関係」になっていた。自分の存在が否定された気がした。
……後で聞いた話だと
「自分の権限ならなのはちゃんを『ロストロギアの独占をもくろむ魔導師の現地協力者』に仕立て上げる事も出来る」という含みの事を言い、半ば強引に関係を持ったらしい。 でも、そんなのは関係なかった。
私のうらみ、嘆き、怒り、無力感、そして絶望。それをぶつける相手は彼しか居なかった。
本来は自分自身にぶつけなければいけないものなのに。
そんな時、ロストロギア【闇の書】と、そのしもべ達による襲撃によりなのはちゃんは負傷、レイジングハートとバルディッシュも破損、おまけにアースラはオーバーホールで動けないという事態になった。
ピンチだった。だが同時に大チャンスでもあった。
私は彼を上手く言いくるめ、上のホモどもに売った。
その結果、援助は得られ、彼は変態どもの玩具となっている。
全ては計画通りだった。
でもなぜだろう? 心がものすごい悲鳴を上げている。
彼、ユーノくんは迷わなかった。焚きつける必要もなかった。
後手後手に回った私たちのために、そして何より目の前で倒れたなのはちゃんのために、彼は自分に出来る事をしている。
なのはちゃんがいい病室に入っているのも、デバイスのカートリッジパーツがすぐに手に入ったのも、全て彼の『活動』のおかげであった。
彼は自分のパートナーを信じ、尽くしている。なのに、私は、私は……。

======
「そうよ、ユーノ君。これは自業自得、自業自得なんだから。君はクロノ君を奪った淫獣なんだから、男たちの慰み者になってればいいのよ……。」

彼女、エイミィは涙を流しながら呟き続ける。そうしなければ惨めさで押しつぶされてしまいそうだから。

FIN




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
後書き

         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|     「おれはふたなりシャロン様SSを書こうと
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ      思ったらいつのまにかユーノ君総受けホモSSを書いていた」
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |ヽトiゝ        おれも何を書いたのかわからなかった
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        頭がどうにかなりそうだった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \    エイプリルフールだとかアッー!だとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...      イ  もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…






どうも、Limzeroです。
ポルナレフは私ではなく、本当は私の友人愛用の持ちネタなのですが無断使用させていただきましたww

というわけで今回は「普段は絶対に書かないようなネタで。」との事なので中年男性数人×ショタ、という話にして見ました。
(その割には江口なシーンはほとんどありませんけど^^;
上にも書いてあるとおり最初はシャロン様で行く予定だったのですよ。
それと、時系列的には突撃死体袋、もといA'sの前半あたりをイメージしています。
あと、「ユーノは無印とA'sの間にクロノに襲われた」とか、
「クライブ(クロノパパ)とギリアム提督は上司と部下を超えたいわゆる『パートナー』であり(しかも有名)
、そんな相手を涙を呑んでアルカンシェルで撃った為『闇の書』事件は有名になった。」とか、
そんな設定を考えていたのですが、上手く表現できず裏設定となってしまいました。
力不足申し訳ないですOTZ

PS:
実はなのはSS、まだ一話しか見ていません^^;
なのにニコ動のなのはMADは結構見ているんですよね。
まぁ、なのはさんの中の人は田村ゆかりじゃないMADばかりですけどねww
(関俊彦とか古澤徹とか子安武人とか……。)
それと話は変わりますが一期が『無印』二期が『A's』三期が『StrikerS』。
なので個人的には(製作されたら)四期が『Force』(Forthの掛け言葉を含む)五期が『SilhouetteS』になると妄想しているのですがどうなんでしょうねぇ?

(『A's』の「s」を「l」に変えてみると少しだけ妄想の元ネタが判るかも。)


PPS:
自サイト用に乗せるに当たり一部加筆訂正を行っております。
念のために書いておきますがエイミィに恨みとかは全くないですよ。
そして話は変わりますがアニキャラ板の司書長エロカワイイスレの伸びはかなり凄いと思いますww
(ROMでよく読んでいる。)



ちなみに上の一期〜五期の話ですが「生」「エース(ル)」「ストライーカー(ズ)」「フォース」「シルエッツ(ト)」が妄想の元ネタ。
もう判りますね?


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