滞在組のハクチョウさんたちがいる七北田川でも堤防が壊れた昨年の豪雨!今年は、台風の辺り年です。
これも、日本近海の海水温が上がり、
温められた空気が水蒸気となり大量の雨を降らすからなんでしょうか。
この地球温暖化による豪雨は、
2015年9月11日に滞在組のハクチョウさんたちがいる
七北田川を襲いました。
いつもの餌場のコンクリートブロックの一部も壊れ、
また上流部では堤防も決壊しました。
早朝6時に行ってみたときには、
当時6羽のハクチョウさんのうち、
オオハクチョウさんのシンちゃんだけ、水が上がってこない高いところに逃げられず、
流されているところ目撃。
はらはらドキドキしながら様子を見るしかありませんでした。

(昨年の9月11日の七北田川で大洪水の中1羽だけはぐれてしまったシンちゃん!

)
シンちゃんも水鳥ですから、流されても、何とか難を逃れたようで、
今でも、新たに加わったコハクチョウさんのティちゃんと一緒に元気な姿を見せてくれています。

(滞在組のシンちゃん!)
「七北田川の水害を考える」の講座での話し!ところで、先日、「七北田川の水害を考える」という講座に出席しました。
その掲示ポスターには、浅瀬で休んでいるハクチョウさんの姿があったので、
もしや、ハクチョウさんの話になると思いきや、
当然のことながら昨年9月11日に起きた水害の話になりました。

(「七北田川の水害を考える」のポスターにはハクチョウさんの写真もありてっきり...!)
あの豪雨のときに七北田川の水位計で何が..!そこで、役所の担当者から、当時の七北田川の水害の状況についてこんな話が。
「上流で堤防が決壊しても、下流の水位計が1時間前から同じ高さのまま。」
「しかし、消防署には、川が氾濫しているという市民から電話が鳴り響き、何かおかしいと思いました。」
「そして、水位計を消防署に見に行ってもらったら、洪水の恐れがあるほどまで上昇!!」
「これで、真夜中に七北田川全域に洪水警報のサイレンを鳴らしました。」
なぜ、下流の水位計が動かなくなってしまったか。
それは、水位計がコンピューター管理されていて、
そこに大量の流木や土砂が流されてしまったことから動かなくなったとのことでした。
地球温暖化により、特に、日本近海では海水温が年々上昇。
これから、台風が直接、日本を直撃することが多くなっています。
集中豪雨も40年前と比べ1.3倍に増えているそうです。
そのひとつが、今まで台風とは無縁の地、北海道に4つも上陸。
また、初めて東北の地にも上陸して岩手県では甚大な被害もありました。
水害を人災で終わらせて良いのか!?ひとたび水害が起こると、
場所によっては、上流部から大量の大木や土砂が流れ込みます。
そして、橋が壊れてしまったという爪あとを映像で見ました。
それが、鉄砲水ともに、まるで山津波のように流木や土砂を運び山間部の町を襲ってしまいます。
もし、間伐などを行いちゃんと山を手入れしていれば、
保水性によって水が土壌の中にしみ込み、
ある程度までなら、天然のダムの役割を果たしているはず。
しかし聞くところによると、
日本の山は戦後、杉を植林して、安い木材が海外から輸入されることで、林業が衰退。
そのまま、手入れがされないまま放置された山が増えてきているそうです。
荒れ果てた山が、山間部で二次的被害として、流木や土砂を運んで来ているのでしょうか。
また、山が荒れ果てていることは、山里から街へとクマさんがやって来ています。
昔は、歌にあったように、
「ある日、森の中、クマさんに出会った!」と朗らかな気持ちで歌えましたが、
今はどうでしょうか?
「ある日、街の中、クマさんに出会った!」とちょっと
ヒトの住んでいるところにまで現れるようになった非常に困ったクマさんになってしまいました。
また、ヒトを襲うクマさんもいるかもしれません。
これも山が荒れ果て、食べ物がなくなったすえに、
仕方なく街にまで現れ、仙台市内の住宅地でも目撃されるようになりました。
荒れ果てた山を山津波から守って!最後になりますが、台風シーズンは9月が本番。
この台風は毎年のように日本に来て、
将来もっと被害を及ぼすとも予測されています。
私たちの生命財産を守るためのダム、堤防などがあったとしても、
1時間に80ミリ以上の豪雨に襲われた場合に、決壊する恐れも含んでいます。
ヒトからコンクリートへの回帰を図ったとしても、
自然に立ち向かうのには限界があります。
川の氾濫の中の恐れがあるとき、命を守る行動として、
七北田川のハクチョウさんが取っているように高いところに避難することです。
また、休日にまでする日本のヒトたちが、
川の水源になっている荒れ果てた山を、元通りの自然に戻す努力も必要になって来ているのではないか、
とduck4は思うのであります。
そうしないと、豪雨のたびに、山津波がわれわれの命を奪っていってしまうからです。