初めに
昔話です。ウマキがまだ学生だった時のお話。発達障害(アスペルガー)でひどいいじめを受けていた経験談です。
※今回は紙芝居形式ですので、画像の中に文章が書かれています。スマホで閲覧する方で画像内の文字が読みにくい方は文章も書いて置いたので、そちらを読んで下さい!
PCの方は画像の文字が十分読めると思うので、画像だけ追って貰えれば大丈夫です!
過去のお話
私(ウマキ)は小・中学校の時結構ひどい『イジメ』をされていました。
朝学校に行った時に、上靴がないなんて日常茶飯事で
トイレでうんこしている時、水をかけられたり、
その時流行っていた『麻酔蹴り』で何度も蹴られ足がパンパンに腫れた事もあります。
※麻酔蹴り:膝で相手の太ももを蹴り上げる
常に「バイ菌」扱いをされ、友達はおろか、近づく人すらおらず、一人教室で孤立していました。中学卒業まで、ずっとそんな感じでした。
いじめられていた理由は非常に単純で、私が異常なほど周りの空気を読めなかったからです。
冗談のつもりでからかった人をリコーダーでぶん殴ったり
授業中居眠りしている人がいたら、急に大声をあげて、「先生、〇〇君が寝てます!」と言ったり、
テストでいい点とった時に、大声で「このテストで低い点取る奴、マジで馬鹿だろ!!」と言ったり・・・。
典型的な発達障害(アスペルガー)の会話をしていました。
でも、ウマキ本人はこの行動が変な行動であるとは微塵も思っていませんでした。
理由の一つに、仲の良かった年上の姉が挙げられます。
姉も同様にアスペルガーで、いじめられていました。
ですが、姉の行動は常に正しいと信じていた私は、姉と二人で、周りが馬鹿で自分たちが正しいと、よく話していました。
その行為は、『いじめ』という辛い環境下を生き抜き、自我を保つために、必要だったのかも知れません。
そのようにして、自身を必死に肯定しながら、「痛い人」は中学を卒業しました。
高校は、すごく遠く、誰も私の中学から行かないような場所を選びました。
友達関係をリセットしたかったからです。
『いじめ』に対抗する為の力が欲しかったので部活は剣道部に入部しました。
そこで、Mに会いました。
ずんぐりした体形、色黒の肌で、例えるならくまのような人でした。
剣道初心者だった私は、経験者のMと一緒に組まされ部活では一緒に練習するようになりました。
今思えば、Mは非常に変わった人でした。
私が痛い行動した時には、大抵の人はドン引きするのですが、Mは
「ウマキの、〇〇という発言は、他の人にXXと思われるから、やめた方がいい」
「今の行動で、先輩は△△と思っから、次からはXXした方がいい」
などなど、事細かに、私の行動が人にどのような感情を抱かせるかを何度も何度も何度も説明してきました。
今まで信じてきたものを否定されているようで、初めは本当にうっとおしかったし、Mとは何度も喧嘩もしました。
ですが、次の日にはまた部活で色々と指摘される日々が続きました。
Mとあってから約1年、高校2年生になる前、
ある日、私は延々言われ続けたことが、ようやく理解できました。
「あれ・・・?もしかして俺って変なの・・・・??」
「変な・・・・、痛い奴だったんだ・・・・。」
「間違ってたのは、俺の方だったんだ」
そこから少しずつMの言うことに耳を傾けるようになり、素直にアドバイスを受け入れ、性格を改善していきました。
ちょっとずつですが、周りにも馴染め(友達は一人もいませんでしたが)、学校生活が少し楽になりました。
ある日、部活帰りに、Mと一緒に電車に乗っている時、ふと私は話しました。
私「なんだか最近、M君の言うことの意味がようやく分かってきたよ」
M「何?俺なんか言ったっけ?」
M「てかさ前からずっと気になってたけど・・・」
M「流石にもう君付けやめねぇ?」
M「あだ名でいいよ、あだ名で」
M「いやさ、俺達とっくに友達だろ!」
M「友達なら、あだ名で呼ぶじゃん!」
こうして、高校1年終わりに、私の人生で初めての『友達』が出来ました。
最後に
拙い文章をここまで読んで頂き、ありがとうございました。
私はMのおかげで、自分が『変わった奴』であることを認知出来て、少しずつ、客観的に物事を見れるようになりました。
そうすると、今まですごく生きにくかった環境がまるで変わってみえ、高校2年、3年は最高の思い出がたくさん出来ました。
余談ですが、実を言うと、Mは私とつるんでいるのが原因でちょっと浮いたような存在になってしまった期間もあったようです。
つるむのを止めるよう進言した人にMは、
「話してみると、あいつは空気読めないだけで、そんな悪い奴じゃない。」
と言っていたそうです。
友達は宝です。あなたの人生を一変させ、全く違う世界を見せてくれるような可能性を秘めたものです。
特にあなたに耳の痛いことを言ってくれる人ほど大切にしましょう。
私は今でも地元に帰ると、たまにMと飲みに行きます。彼は私に対して言ったことなどこれっぽちも覚えていないという(笑)
それでも私の人生において、彼が重要な人だったのは間違いありません。
もし、これをいじめを受けている人が読んで、少しでも前向きな気持ちになれば、それ以上の幸せはありません。
ウマキ