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■特派員リポート 牧野愛博(ソウル支局長)

 リオデジャネイロ夏季五輪。日本代表団として活躍した一人の男性が韓国で大きな注目を集めた。日本バドミントン界に初めての金メダルをもたらした韓国人の朴柱奉(パクジュボン)監督。日の丸をつけたユニホームで表彰式に立ち会った。かつて日本統治時代、ベルリン五輪男子マラソンで日の丸をつけて優勝した孫基禎(ソンキジョン)選手を想起した韓国人もいた。

 朴監督は1992年バルセロナ五輪男子ダブルスの金メダリスト。2004年、国際大会で「出ると負け」だったバドミントンの日本代表監督に就任した。ダブルスの名手で、日本でもこれまで、「オグシオ」(08年北京五輪5位入賞の小椋久美子、潮田玲子ペア)「フジカキ」(12年ロンドン五輪準優勝の藤井瑞希〈みずき〉、垣岩令佳〈かきいわれいか〉ペア)ら、数々の名コンビを育て、今回「タカマツ」(高橋礼華〈あやか〉、松友美佐紀ペア)をリオ五輪優勝に導いた。

 どうして、監督一人が交代したくらいで、劇的に強くなったのか。それが知りたくて、朴監督にインタビューした。51歳の朴監督が語ったのは、スポーツの理論はもちろん、日韓の文化論に至る実に奥深いお話だった。

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