EU大統領 英首相に離脱交渉早期開始求める

EU大統領 英首相に離脱交渉早期開始求める
EU=ヨーロッパ連合のトゥスク大統領は、イギリスのメイ首相と初めての首脳会談を行い、イギリスのEUからの離脱について「ボールはイギリス側にある」と強調し、できるかぎり早い時期に交渉を始めるよう改めて求めました。
EUのトゥスク大統領は8日、ロンドンの首相官邸を訪れ、イギリスがEUからの離脱を決めたあとに就任したメイ首相と、初めての首脳会談を行いました。

会談でトゥスク大統領は、焦点となっている離脱交渉の開始時期について、「ボールはイギリス側にある」としたうえで、「離脱問題をめぐる不透明感を取り払うために早期の交渉開始は、すべての加盟国の利益になる」と述べ、メイ首相に対し、できるかぎり早い時期に交渉を始めるよう改めて求めたということです。

これに対し、メイ首相は離脱手続きを円滑に進めるために国内での議論にもう少し時間をかけたいとして、年内の交渉入りを見送る考えを再び表明したものと見られます。

EUは来週、イギリスを除く加盟27か国だけの首脳会議を初めて開くことにしていて、トゥスク大統領としては、それを前に交渉の明確な道筋を示さないイギリスに対し、EUを代表して速やかな対応を迫る狙いがあったものと見られます。