トランプ氏 クリントン氏の健康状態を追及へ

トランプ氏 クリントン氏の健康状態を追及へ
k10010683121_201609130812_201609130813.mp4
アメリカ大統領選挙の民主党のクリントン候補が体調不良を訴えたことについて、共和党のトランプ候補は「健康問題は選挙戦の争点だ」と述べ、クリントン氏の健康状態が大統領にふさわしいか追及を強める構えで、今後、選挙戦に影響を与えるのか注目されています。
民主党のクリントン候補は11日、ニューヨークで行われたアメリカの同時多発テロ事件の追悼式典の最中、体調不良を訴えて退席し、12日から予定していたカリフォルニア州訪問を中止しました。クリントン氏の陣営は先週、クリントン氏が肺炎と診断されていたと説明しています。

これについて、共和党のトランプ候補は12日、FOXニュースのインタビューで、「健康問題は選挙戦の争点だ」と述べたうえで、自身は健康状態に問題が無いことをアピールするため、みずからの医師の診断書を近く公表する考えを明らかにしました。さらに、トランプ氏は別のメディアのインタビューに対して、「クリントン氏は先週、肺炎と診断されたと主張しているが、以前からひどくせき込んでいたと記憶している。何が起きているか興味深い」と述べ、クリントン氏の健康状態を疑問視する姿勢を示しました。

トランプ氏は、これまでもクリントン氏の健康状態について大統領にふさわしくないなどと指摘していましたが、今回の件をきっかけに追及を強める構えを見せており、選挙戦に影響を与えるのか注目されています。

クリントン氏陣営 今週中に詳細公表

民主党のクリントン候補の報道担当者は12日、MSNBCテレビのインタビューに対し、「懸念を払拭(ふっしょく)するため、数日以内にクリントン氏の追加の診断記録を公表するつもりだ」と述べ、クリントン氏の健康状態について、これまでの内容に加えてさらに詳しい情報を今週中に公表する考えを示しました。そのうえで、「明らかにしていない症状は何もない。肺炎だ」と述べました。

クリントン氏は国務長官だった2012年に一時、意識を失って倒れて脳しんとうを起こし、頭部に血栓が見つかって入院したことがあるため、これまでも健康不安が指摘されてきましたが、報道担当者は血栓が原因で引き起こされている症状は無く、今回の体調不良とも関係はないと強調しました。