国連人道問題調整室(OCHA)は12日までに、台風10号に伴う豪雨で甚大な洪水被害が出た北朝鮮北東部、咸鏡北道一帯の死者が133人、行方不明者が395人に上ったと明らかにした。北朝鮮当局が確認したという。
朝鮮労働党は10日、被害復旧を国家の最優先課題として総力を挙げるよう全国民に呼び掛けるアピール文を発表。党機関紙、労働新聞も12日、復旧作業への協力を求める社説を1面に掲載しており、指導部は被害を深刻に捉えているもようだ。
OCHAによると、3万5500棟以上の住宅が壊れ、約1万6000ヘクタールの田畑が浸水。少なくとも14万人が緊急支援を必要としている。
咸鏡北道に接する中朝国境を流れる豆満江(中国名、図們江)流域の会寧や茂山、延社の被害が特に深刻という。朝鮮中央通信によると、豆満江流域では豪雨で観測史上最大規模の洪水が発生した。(共同)