トウゼンカードがノルマと内部告発されたPCデポ、慌てて証拠を消しまくって答えあわせ完了
腹BLACK 2016年9月5日
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PCデポの野島隆久社長が「店舗にノルマは課していないので高齢者を騙した不祥事は会社全体の問題ではなく、店舗レベルの問題」と見解を示した件について、従業員の告発によりトウゼンカードが実質的なノルマとして機能していたことが分かった。
前回の記事:PCデポ「ノルマは課してません。現場の暴走です」→怒った従業員がトウゼンカードを流出させる
内部告発があった後、PCデポはトウゼンカードについて記述していたページを全削除。まんまと答えあわせをしてしまった。
削除されたページはアルバイト募集用のページで、そこにはアルバイトはトウゼンカードの評価項目に基づいて人事評価が決まるという内容が記されていた。
▼削除される前に撮っておいたキャプチャ画像。「トウゼンカードの獲得項目数が評価の割合として大きな比重を占める」という説明の後に「1ヶ月で10個」など具体例が示されている。
もちろん仕事をする以上は評価は必要であろう。だが、PCデポについては評価項目にめちゃくちゃな売上目標が課されていたのが問題。従業員は個人・チーム・店舗単位で目標を与えられ、達成できないと連帯責任になるというプレッシャーまでかけられていたのだ。
▼トウゼンカードを見ると、「iPhone、iPad、iMac、iPodを一気に全部買わせる(平日・土日1件ずつ)」や「解約に来た客を説得して解約させないようにする」などという目を疑う目標が記されている。
PCデポのスタッフはこのトウゼンカードの項目に従って仕事をするため、顧客満足度をないがしろにしてまで無茶な契約を取りにいく。認知症の高齢者を騙して不必要な契約を結ばさせ、息子が解約に来ても本人確認ができないからといって帰らせる不祥事は起きるべくして起きた。この悪どさは証券会社の営業部隊も顔負けだ。
また、PCデポではサイバーシェリフセンターというものを設置して本部が各店舗に直接指示を出す運営方法をとっていた。
サイバーシェリフセンター(店舗危機管理室)を構築し、店舗に設置したウェブカメラで店内の様子を監視して、必要に応じて本部スタッフから指示を出している。
センターでは、直営43店、フランチャイズ21店、フランチャイズ方式で「ケーズデンキ」内に出店する修理総合受付「パソコンクリニック」23店の計87店舗にウェブカメラを設置し、その映像を本部のモニタで監視。売り場の様子や「パソコンクリニック」での作業状況をチェックしている。
PCデポの店舗では、それまで店員がインカムを身に着けて店舗内での情報共有を行っていたが、店舗安全の確保や業務効率の向上を目的に、一元管理に踏み切った。
http://biz.bcnranking.jp/article/distribution/1009/100924_124002.html
つまり店舗ごとに店員の動きを指導するのではなく、本部がスタッフのインカムに直接指示を出していた。この経営のやり方で「店舗が勝手にやった。会社全体の問題ではない」という言い逃れはできない。従業員からすれば上層部からめちゃくちゃなノルマが押し付けられたうえに、インカムで指示されながら目の前の顧客を苦しい思いで騙していたわけだ。
PCデポのスタッフたち(元・現)はトウゼンカードについて貴重な証言を寄せる。
(1)トウゼンカードはその名の通り「できて当然」なのだから、ノルマ以上に厳しい制度だった。
(2)トウゼンカードの各項目を達成しても基本給があがることはない。
(3)昔は賞与に反映されることもあった。
(4)トウゼンカードがありながら店舗では客に向かって「安心してください。売上ノルマはありません」とインチキアピールをしていた。
(5)やっぱりトウゼンカードはノルマという証言。
(6)PCデポでは具体的な売上目標の数値を「ノルマ」ではなく「個人バジェット」と呼んでいた。
(7)バジェット未達だと詰められる。
(8)こちらは顧客の声。スタッフは客に解約させてしまうと自分のペナルティに繋がるのでなんとしても阻止したい。だから嘘をついてまでその場を凌ぐ。
トウゼンカードの各項目はバジェット(個人予算)として計算され、売上が少ないと叱られる。これは誰がどう考えてもノルマでしかない。野島隆久社長はこの事実を隠して「うちにはノルマはないので会社全体の不祥事ではない」と断言していた。不誠実な対応は炎上の火の手を強くする。
その他、PCデポに関する最新の情報まとめ。
(1)内定者の書き込み。社長が「福利厚生はない」「配属はサイコロで決める」と信じられないことを言っていた。
社長への質問タイムでは「福利厚生はない」「配属はサイコロで決める」発言にも疑問に思いました。こちらが真剣に訪ねた質問に対しておどけた言い方だったのですが、私たちの緊張をほぐそうと言っているのかと思ったら、本当に福利厚生や、配属について、私たち女性に対しての育児制度も整っておらず、むしろ働くのが1番なのだからこういった制度は必要ないとも取れる発言をしていたのも疑問に思いました。また説明会で基準が厳しいジャスダック市場で史上最速で上場した!とすごいPRしてましたが、調べてみると、ジャスダックは東証などよりも上場基準が緩く上場しやすいと分かりました。
(2)PCデポのスマホ設定サポート「プラチナサービスチケット」のチケット印刷ページには「当社スタッフが威嚇を受けたり、危険を感じた場合、早期に警察への通報を行います」という謎の注意書きがある。
(3)松井証券がPCデポ(ピーシーデポコーポレーション)の空売りニーズがあるとして空売り銘柄に追加した。これにより株価の下落に拍車がかかる可能性が強まった。
松井証券は9月5日(月)以降、一日信用取引向けサービス「プレミアム空売り」における取扱銘柄を新たに18銘柄追加します。プレミアム空売り銘柄は、今後も空売りニーズや株式の調達状況等に応じて、順次入替えを行なっていきます。
7618 ピーシーデポコーポレーション 80,000株 1.7円
今思えばケーズデンキが株式持ち合いを解消してPCデポ株を全株売却したのはなかなかいいタイミングだった。
参考:「ケーズだョ!全員退却!」 PCデポと株式持ち合いをしていたケーズデンキが全株を売却して損切り完了
ただ気になるのは内情に詳しいケーズデンキが「PCデポにはまだ不安材料がある」と捉えていたのではないかということ。今出回っている情報以外にも何かを知っていて損切りに走った可能性は強い。PCデポはもうPCウソに改名してはどうか。
続き→【速報】PCデポの社員が消費者庁に通報!不正の証拠が提出されて戦いは次のフェーズへ
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Comments (7)
トウゼンカードっていう名称が「PCデポで働くならこの程度やって普通だから」
っていう威圧感を感じる…
話が大きくなってるけどデポのトウゼンカードは本当にノルマじゃないし
あくまで個人目標だよ。本当のノルマはその日の予算を達成できるかどうかであって。
更に言えば新人限定トウゼンカードなら取得が楽&将来メリットが予算に加算されるから
各店舗としても非常に助かるシステム。バイトの育成で考えれば良く出来てるよ。
デポ憎しで全てを叩こうとしてるけどこの会社の本当の癌は予算必達のためなら
痴呆老人だろうがエリートファミリーワイド結ばせるその体質の方だから。
せめて内部告発のtwitterIDは隠しましょうよ、記者さん。
リテラシー低いなぁ。
PCサポートを生業にしている者の間では「PCデポにだけは行くな!」と言われている。
あそこよりましだ、とヤマダ電機で働いているお仲間には同情するよ。
スキルのある人はPCデポにはまずいかないので、あそこは素人レベルのままなんだよな。
本部もスキルのある人を取らないからね。傀儡に出来る雑魚しか取らないから。
個人目標というのはその個人が目標を定めるから個人目標と言うのではないのだろうか?
目標を会社が定めてそのチェックをするということならそれは会社からのノルマとなるのでは?
トウゼンカードの目標部分をそれぞれの被雇用者自信が設定しているのならまだしも
そうではなく会社が設定しているのだとしたらそれは既に個人目標ではなくなっているのではないかと。
つまり予算達成のために不要な契約を結ばせるようなことをする企業体質というのが
トウゼンカードの内容から読み取れるということなのではないのだろうか。
早く倒産しろ、この平成の豊田商事。
オレオレ詐欺電話マニュアルが流失した事件はないか