盛り土なく埋め直し不可能 豊洲新市場は“白紙撤回”不可避
やっぱり移転はもう無理だ。築地市場の移転先、豊洲新市場の建物直下で適切な土壌汚染対策が施されていなかった問題。小池百合子都知事は10日の会見で、「(土壌汚染対策に必要な)4.5メートルの盛り土が行われていなかった」と言い、対策を検討すると話した。しかし、既に建物が出来上がっている豊洲で、今さら土壌汚染対策工事を行うのは不可能。もはや“白紙撤回”するしかないんじゃないか。
都のホームページによると、有害物質が検出された豊洲新市場の敷地内では、地表から2メートルの土壌を掘削し、新たに4・5メートルの盛り土をしたと記載されているが、実際には「仲卸売場棟」「卸売場棟」「青果売場棟」の直下には深さ5メートルの地下空間が広がっているだけで、有害物質の「蓋」の役割を果たす盛り土は一切、施されていない。その上、汚染された可能性のある土壌から地下水が流れ込み、地下空間の床が冠水したことまで発覚している。