記事詳細
【2018平昌五輪】
演出家が突如辞任し、開会式までも大ピンチに 組織委の無為無策に「このままではB級どころかC級五輪だ」
ところが、この2人には因縁があった。ソン総監督は一度、チョン氏を美術監督として起用しようとしたが、チョン氏が拒否して失敗していた経緯があった。となれば、複雑な人間心理。いつしか「主導権争いが生じ」(SBS)、辞任に発展する遺恨に至ったという。
実際、韓国の伝統と文化の良さをしっかりと示すことに焦点を当てようとしたチョン氏に対し、ソン総監督は小学生でも面白く見られることを構想した。「いくら分かりやすく作るとしても、芸術的な奥深さは持つべきではないか」とチョン氏は批判した。考え方の違いによって溝は広がり、「ことごとく衝突した。とても一緒にできなかった」と明かした。
ただ、この決別で困ったことが生じた。8月初めに大統領府に報告した企画案はチョン氏のアイデアが80%も採用されていた。企画を100%表現できるのは、立案した当事者である。といって、企画を変更しようにも開催まで2年を切った現状では時間的余裕がない。SBSは「成功した演出が保障できない危機に置かれた」と批判した。
このドタバタ劇には前段があった。ソン総監督自身も開幕1000日前に適任者を選出する予定だったのが大幅に遅れ、ようやく決まった人物だった。選任時には「他にいなかったのか」などとネット上で不安視されていた。
関連ニュース
- 【2018平昌五輪】予算膨張に国民の怒りは爆発寸前 韓国メディアは「リオ五輪に学べ」と無茶ぶりの精神論を展開するが…
- 【2018平昌五輪】競技場で屋根崩落の恐れと指摘…杜撰な工事の呆れた実態 韓国で「五輪やめてくれ」の悲鳴がやまない
- 【2018平昌五輪】組織委は財政危機で政府に6000億ウォンの追加支援を要請 韓国メディアは「恥知らず」と猛批判するが…
- 【2018平昌五輪】ダメダメの五輪組織委をサムスンがてこ入れへ でも新会長の手腕は未知数 財閥依存への批判も
- 【2018平昌五輪】間に合うのか? メインスタジアムは今なお着工できず 私有地の44%は未買収 突貫工事でまたも手抜きか…
- 【2018平昌五輪】趙亮鎬・五輪組織委員長の辞任は本当に「電撃」だったのか? 背景に「政府との不和」 暗雲はますます…