相模原 殺傷事件の障害者施設 同じ場所で建て替えへ

相模原 殺傷事件の障害者施設 同じ場所で建て替えへ
ことし7月、相模原市の知的障害者施設で起きた殺傷事件で、入所者の家族会の代表が神奈川県の黒岩知事と面会し、施設の復旧に向けて同じ場所で建て替えることを要望しました。黒岩知事は、記者団に対し、建て替えの方針を決め、今後、施設側と調整を進める考えを示しました。
事件が起きた「津久井やまゆり園」の入所者の家族会の代表は、12日午前、神奈川県庁を訪れ、黒岩知事と面会しました。この中で家族会側は、施設の設置者の神奈川県に対し、現在と同じ場所で建て替えることを求める要望書を提出しました。このほか要望書には、建て替え工事の間に入所者が安定した生活を送るための環境整備や、障害者施設における県の防犯指針を見直すことなども盛り込まれています。
黒岩知事は、このあと記者団に対し、「家族会が建て替えという選択肢を希望されているので、その方向を大事にしたい。差別のない社会を作るという強いメッセージを込めて新しい施設を作りたい」と述べ建て替えの方針を決め、今後、施設側と調整を進める考えを示しました。
県によりますと、建て替え工事には4年から5年程度かかるとみられていて、現在も施設で生活している入所者59人の生活の場をどのように確保していくのかが課題となります。