1989年、芸人ビートたけしは初の監督作品である「その男、凶暴につき」を撮った。
1994年、「ソナチネ」は世界で賞賛され、その芸人は世界のKITANOになった。
現在アラフォーの人は、高校生の時あたりに、たけしが世界のKITANOへ生まれ変わるのを見届けている。
あなたたちのたけちゃんがKITANOになった。あなたたちは、北野武古参だ。
それが羨ましいのだ。
僕たちの小学生のお笑いのヒーローはごっつええ感じ(1991~1997年)のまっちゃんだった。
それ以前は知らないから、すでにテレビで見た北野武は超大御所で伝説の人、ずいぶんおじいちゃんにも見えた。
僕たちの共通言語は松本人志のみなのだ。ウッチャンも面白かったけどよりインパクトのある「笑う犬」が始まるのはもう少し後だ。
2007年、松本人志初の監督作品、「大日本人」が公開された。
僕たちは20歳あたりだ。ある程度大人になり、それなりの価値観や審美眼を持つようになり、じゅうぶんに彼の作品を評価できる年齢だ。
僕らのまっちゃんが世界のHITOSHI MATSUMOTO に再誕することを誇りに思い満足できるはずだった。
例えば、現在47歳のライムスター宇多丸氏は「その男、凶暴につき」が公開された時に20歳だ。
氏の「アウトレイジ」批評などを聞くと必ずこれら過去作について触れられる。
リアルタイムに殿が世界へ飛び出した歴史を知る人たちが本当に羨ましい。
あなたたちのビートたけしが映画を撮ると知った時のあなたたちが
どれほど驚き興奮したのか、楽しみに公開を待ったのか、想像できない。