蹴球探訪
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【首都スポ】関東大学サッカー 明大、早大が再開初戦で逆転勝ち2016年9月12日 紙面から
第90回関東大学サッカーリーグ(東京中日スポーツ後援)は11日に1部が再開し、各地で第12節の6試合を行った。首位の明大は国士舘大と対戦し、4−1で勝った。0−1で折り返したが、FW岩田拓也(4年・FC東京U−18)の今リーグ自身4点目で追いついて勢いに乗り、そこからゴールを重ねた。前節まで3位の法大も2−1で駒大に逆転勝ちし、0−0で専大と引き分けた筑波大と入れ替わって2位に浮上した。前回優勝の早大はエースFW山内寛史(4年・国学院久我山)が土壇場で決勝点を挙げ、2−1で順大に辛勝した。次節は14日に開催される。 ◇1部第12節 明大4−1国士舘大現在首位で、8月の総理大臣杯全日本大学トーナメントでは日本一に輝いた“王者”明大が、貫禄の逆転勝ちを収めた。 チームに反撃開始のスイッチを入れたのはFW岩田だった。先制されて迎えた後半20分、左からのクロスボールをダイビングヘッドでねじ込み、同点とした。「『来い、来い』と思っていたところにいいボールが来たので、あとは決めるだけでした」と振り返った背番号「11」。この一発によってチームは目覚め、そこからゴールラッシュが始まった。 岩田にとっては、苦悩のトンネルからようやく抜け出す得点だった。第6節(5月8日)の駒大戦で今リーグでの自身3点目を記録した後、第8節(5月21日)の順大戦で右鎖骨を骨折。総理大臣杯の前に復帰したが、照準を合わせていた同杯ではノーゴールに終わった。チームは優勝したものの、「素直には喜べない自分」がいたという。 それだけに、この日のリーグ再開初戦には「並々ならぬ強い思い」を抱いて臨んだ。そして、燃えた理由はもうひとつ。 「コウキから『頼みます』と託されたんです」 コウキとは、総理大臣杯の決勝で左膝前十字じん帯を断裂して今季絶望となった同じFWの木戸皓貴(3年・東福岡)のことだ。 「(久々の得点で)ホッとしたところはあります。でも、リーグ戦は再開したばかり。コウキのためにも優勝したいですし、チームをしっかりと引っ張って、点ももっと取っていきたいです」 4年の岩田が明大で木戸と一緒にプレーすることはもうできない。後輩の気持ちも背負って復活した岩田が総理大臣杯に今リーグとその後の全日本大学選手権を合わせた3冠を目指し、ここからゴールを量産していく。 (関孝伸) ◇1部第12節 早大2−1順大試合が終わると、優勝したかのように、早大イレブンは喜びを爆発させた。その輪の中心にいたのは、後半31分から今季リーグ戦初出場した山内だ。同39分に順大に先制を許した早大は、同44分にMF鈴木裕也(3年・武南)が起死回生の同点弾。その5分後、背番号「10」が左CKから頭で流し込み、今季リーグ戦初得点で勝負を決めた。 3月に左第5中足骨を骨折し、復帰後は6月の総理大臣杯の関東予選と8月の本大会に出場した。まだ完全復帰とはいかず、スーパーサブ的な起用がしばらく続く。「コンディションも高くはないですが、ああいう形(得点)でチームに貢献できれば、今の自分にとってはベストだと思います」。熱戦を終え、静かに話した。 昨季王者はこの日の勝利で9位から7位に浮上した。首位明大との勝ち点差は11。苦しい状況が変わらなくても、目標はぶれない。「誰ひとり(連覇を)あきらめてはいません。順位をひとつひとつ上げ、(明大に)迫っていきたいです」。早大の逆襲劇に、エース山内の活躍は欠かせない。 (関陽一郎) ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。 PR情報
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