http://anond.hatelabo.jp/20150910001208
を書いた元マスダだが、旧IDパスワードを紛失したため、証明はできない。エンタメカテゴリに目を通していたら、1年前に書いた記事(しかもまったく話題にならなかった)が上がってきていて驚いた。
部米を読んでいて、「正気かおまえ?」と言いたくなるようなコメントもあったので、反論補足しておきたい。
これはまったく逆。東京制作の作品のアベレージを70点とすれば、大阪局のは40点以下。
大阪制作の方が質が高い、なんて言っている人は「カーネーション」、せいぜいが「ちりとてちん」以後しか見ていないんじゃないか。
「ひらり」と「ええにょぼ」、「あぐり」と「甘辛しゃん」、「天うらら」と「やんちゃくれ」、「ちゅらさん」と「ほんまもん」、「私の青空」と「オードリー」、「さくら」と「まんてん」、東京制作にも駄作は多いが、大阪の駄作とは程度が違う。大阪の駄作は、本当にカネを徴収しておきながらあり得ないレベルの駄作だから。
ごくまれにうまくいけばヒット作を「だすこともある」。「おんなは度胸」とか「ふたりっ子」とか。なぜそれらがヒットできたのかを考えれば、逆に大阪局の持つ弱点も見えてくる。それはガバナンスがむちゃくちゃだということだ。
私は見た範囲内での最低の作品は「やんちゃくれ」だと思うが、例として使いやすいのは「まんてん」。どちらも大阪制作の「超絶駄作」だ。
「まんてん」は種子島に生まれた少女が宇宙飛行士になる、というのが起承転結の結にあたるのだが、宇宙飛行士という相当特殊な設定なのだからもともと特殊なストーリーになるのに、そこに無意味な変化球を入れてくる。そもそもからいえば日本は有人宇宙飛行をしていないわけだから、外国の協力を仰ぐか、共同プロジェクトに参加するしか宇宙飛行士は作れないわけで、努力に努力を重ねて、体力と経歴、技術と運、強い意欲がなければなれない職業だ。そもそもがバクチのような話なので、それを丁寧に描いていけば、例えば女性宇宙飛行士であれば結婚生活との両立の問題とか、ドラマの種はいくらでもでてくる。
だが「まんてん」の主人公は、種子島出身の高卒女性が、バスガイド、編集者もやってたかな、気象予報士、まあ職を転々としながら、いつのまにかNASAにいていつのまにか英語ペラペラで、いつのまにか宇宙飛行士で、「宇宙から天気予報を伝えたい」と実に薄っぺらなことを言う。
宇宙飛行士になりたいという「夢」はほとんど「ハリーポッターになりたい」というのと同レベルの夢なのだが、この主人公は、わりあい真剣にこの夢をずっと持っている。持っていてなお、やることが、バスガイドであり、気象予報士であり、というのはドラマの論理がそもそも破綻している。
なんでこういうことが起きるのかという話だ。NHK大阪には白痴しかいないのか、という話だ。そんなこともあるまいよ、とは思うが、要は「ドラマを作ろう」という動機から発していないのだ。予算内でそこそこの視聴率を維持する、なにかクレームがあれば全体の構想もまげてすぐに変更する、ドラマ制作のガバナンスが徹底的にできていない。大阪制作局でそこそこ出来が良かったのは、脚本家が大物で脚本側に主導権があった場合だけだ。
「ゲゲゲの女房」以後、視聴率も朝ドラの位置づけも、制作態度も明らかに潮目が変わっているが、「カーネーション」以後の大阪局はそこそこよくやっている。これは伝記物、原作付きが増えたからで、要はオリジナルがあれば要諦部分はオリジナルから大幅には変えられないので、無茶苦茶なことにもなりにくいからだ。
「あさが来た」などを見るにつけ、大阪局の姿勢が根本的に改まっているのであれば、それに越したことはないのだが。
20年スパンで見れば決して高くはない時期もあった。今は他のドラマが落ちただけだ。1990年代、2000年代には民放が30%のヒットを出している中で、20%とか、そういう数字でさらに落ち込む傾向だったので、朝ドラ衰退説も根強かった。大河の落ち込みはさらに激しいけどね。「ゲゲゲの女房」がやはり潮の変わり目で、単に放送時間が変更になったというだけではなくて、「きちんとしたドラマをつくる」という当たり前の姿勢が見られるようになった。相対的にNHKにおける朝ドラの位置づけが高くなったと言えるだろう。
元気いっぱいの女性主人公が体当たりで道を切り開いていき、いつのまにか善人ばかりでなんとかなっている、という朝ドラの王道パターン(特に「まれ」的な現代物における)を徹底的にずらしたお話。私は全く駄作とは思っていない。朝から見たくないという気持ちはよくわかるけれど。
主人公自身は典型的な朝ドラヒロイン。相手役がテレパスだというオカルト風味はあるけど、基本は困難に体当たりでぶつかる、という朝ドラの王道路線は踏襲している。その結果がすべて裏目裏目に出るとなっているだけだ。かわいいし、善良だし、一生懸命なんだけど、うざいよね、普通はうざいよね、というのが現実的な扱われ方だろう。その現実と、現実をデフォルメした悪意に焦点をあわせてる作品だ。沖縄の何島だっけ? どっかの離島、コミュニティがしっかりしていそうな田舎なのに、主人公には友達が一人もいない。普通の朝ドラなら友達100人できました、みたいに描くわけだけど、どっちがリアルなのかな、という視点の問題だ。
全部裏目裏目、悪い方に悪い方に行って、救いのないエンディング。でも朝ドラは基本これと同じことをやっているわけだ。ポジネガの方向が違うだけで。
だからこのドラマはそういう構造を楽しむとか、キャラクターたちがいかに予定調和を裏切るかとか(武田鉄矢とかね。普通だったら何度も和解ポイントがあったのにことごとく振り切るってのも、あの世代、あの年齢のオヤジにむしろありそうな話)、そういう楽しみ方をすれば楽しいドラマだ。主人公の兄弟や兄嫁のクズっぷりとか、動物園を眺める視点を楽しめるかどうか、それがこの作品の評価の違いになるんだと思う。
普通につくりゃもうちょっとまともな話が作れるだろうに、プロが作ってこれか?と思うような作品が朝の連ドラには多い。非常に多い。 最近は少なくなっていたが(「ゲゲゲの女房」...
なぜNHK朝の連ドラには駄作が多いのか http://anond.hatelabo.jp/20150910001208 を書いた元マスダだが、旧IDパスワードを紛失したため、証明はできない。エンタメカテゴリに目を通していたら...
朝ドラってたまに観るだけだからほんとかどうか判断できないけど、納得感ある考察。
今やってるとと姉ちゃんはこの佳作傑作の特徴を綺麗に踏襲しているけどあんまり・・・ あと、つばさは時代が悪かったのと朝ドラにしては作風が尖ってたから地味な印象あるけど意外...
>ちりとてちんやあまちゃんと同じ類だ つばさをそのふたつと並べるのは、ちょっと斬新な意見すぎんよー
それなりにこれらの要素を満たしているのに 稀代の駄作となった純と愛にもコメントしてほしい
おもしろいものを作ろうと考えたときにおもしろいものを作る法則を探すやり方だとおもしろくないものが出来上がってしまうと思う 過去にこうゆうやり方が受けたよしじゃあそれをや...
地上波の民法番組は俺がカネ出してないからいい。 映画は見るか見ないかの判断は自分でするので、まぁ好きな様に作ればよい。 だが、NHK。テメーは駄目だ。 NHKの受信料を俺は払って...