自動運転死亡事故受け テスラが新ソフト提供へ

自動運転死亡事故受け テスラが新ソフト提供へ
アメリカの電気自動車メーカー、テスラモーターズは、自動運転機能の使用中に起きた死亡事故の再発を防ぐため障害物などを検知する能力を高めたとする新たなソフトウエアを提供すると発表しました。
これはテスラモーターズのイーロン・マスクCEOが11日、電話会見で明らかにしたものです。それによりますとテスラはこれまで前方の車や障害物などを主に車に搭載したカメラで検知してきましたが、新たなソフトウエアではすでに搭載されているレーダーを最大限活用するとしています。

ことし5月、テスラの車で自動運転機能の使用中に起きた死亡事故では、日ざしが強い中で車の前を横切る白いトレーラーをカメラが認識できなかった可能性が指摘されています。
新たなソフトウエアでは、レーダーを最大限活用するため視界が悪くても障害物などを検知でき、同じような事故は防げるとしています。さらにハンドルから手を放して運転することを防ぐため、一定時間、手放しの状態が続くと警告音が鳴り、それを3回繰り返すと、一時的に自動運転を停止する対策を新たに加えるとしています。新たなソフトウエアはインターネットを通じて2週間以内に提供する方針です。

テスラの車の死亡事故についてはアメリカ運輸省の道路交通安全局が詳しい原因の調査を続けています。マスクCEOは会見で、「新しいソフトも完ぺきに安全なわけではない」としながらも、テスラの車の交通事故を半分以下に減らせるとして強気な姿勢を崩しませんでした。