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第1話「朝起きたら、世界が四角かった」
朝起きたら、世界が四角かった。ここは見覚えがある。...考えた挙句、ここはあの大人気ゲーム「マインクラフト」の世界であると結論づいた。え?ここってマインクラフトの世界なの!?自分でもビックリした。ほっぺたもつねったし、頭を叩いたりもした。夢じゃない。ここは間違いなくマインクラフトの世界だ。
この世界から出るには、どうすればいいのだろう。周りを見ても出口らしきゲートはない。こういうとき、マインクラフトの世界では、エンダードラゴンを討伐したらもとの世界へ戻れる。...まさか、この世界でもエンダードラゴンを討伐せねば帰れないということなのか?冗談じゃない。それに今自分はプレイヤーでもなんでもない、生身の人間だ。すぐに死んでしまう。どうすればいいんだ。
だが、こんなことばかり考えてる場合じゃない。マインクラフトの世界は20分で1日が終わる。さっきから10分弱はたっただろう。夜になればモンスターが襲いかかってくる。早いとこ家を建てなくては。...いや、まてよ。家を建てるには木が必要だ。
「いや、まてよ。木って...素手で切れるのかな...」
僕は今素手。道具は何も持ってない。マインクラフトの世界では素手で木を3秒ほどで切れる。だが今はどうだろうか。木を切ったら手が折れるのではないか。...だけど、深く考えてる暇はない。僕は決心した。
「素手で木を切ろう」
過酷な判断ではあったが、やむをえない。恐怖のあまり、目をつぶりながら素手で木を殴って見た。「バコッ」という音が響いた。ビクビクしながら目を開けると、そこには一つの木材が転がっていた。自分の手を見てみる...が、怪我はないようだ。結論、この世界のシステムはマインクラフトと変わりなし。そうと決まれば話は早い。
「マイクラのようにどんどん切りまくるぜー!」
そう言って僕は日が暮れるまで、木を切ることだけに専念した。
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