福島第一原発1号機 建屋のカバー解体きょう再開

福島第一原発1号機 建屋のカバー解体きょう再開
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東京電力福島第一原子力発電所で、放射性物質の拡散を防ぐため、事故を起こした1号機の建屋全体を覆うように設置されていたカバーの解体が、使用済み核燃料の取り出しにむけて12日から再開されます。
福島第一原発1号機は、5年半前の原発事故による爆発で建屋の上部が崩れたため、放射性物質の放出を抑えようと、いったんカバーで全体が覆われました。東京電力は建屋の最上階にある使用済み燃料の取り出しのため、去年7月から3か月かけてカバーの屋根を取り払い、建屋上部の調査などを進めていましたが、12日からは残りの、カバーの壁の部分などを解体する作業を始めます。
東京電力によりますと、解体作業はことし11月下旬ごろ完了する予定で、強い風が吹いてもちりやホコリが舞って放射性物質が拡散しないよう、特殊な薬剤を散布しながら行うということです。東京電力はその後、建屋の上部に積み上がっているがれきの状況などを調査し、平成32年度から使用済み燃料の取り出しを行いたいとしています。
一方、1号機から3号機までの原子炉には事故で溶け落ちた核燃料があり、国は、平成30年度前半にいずれかの号機での具体的な取り出し方法を決め、平成33年中にも取り出しを始める方針です。