【若松勉 芯打ち登場】
(セ・リーグ、巨人4-6広島、22回戦、11勝11敗、10日、東京D)広島を支えたのは、あと一歩でクライマックスシリーズを逃した昨季の悔しさではなかったか。キャンプから一致団結でチーム作りをしてきた結果、どこからでも点が取れる強力打線が生まれたように思う。
中心となった田中、菊池、丸ら中堅はもちろん、ベテランの新井は復帰1年目の昨季は少し遠慮していたのかなと思えるほどの勝負強さを発揮した。選手の年齢構成のバランスが取れていたのは、鈴木のような高卒の若手をじっくり育てるうまさが実ったといえる。
投手陣もベテランの黒田がいて、ジョンソンと野村が最多勝を争い、刺激し合った。中継ぎのジャクソン、抑えの中崎らリリーフ陣に安定感があったから、先発は思い切りいけたはず。優勝するだけの条件がそろっていたということだろう。(サンケイスポーツ専属評論家)