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【iRONNA発】
信長の経済学 日本のファシズム化を阻止した「荒療治」 上念司氏
戦国期、弱兵で知られた織田軍を率いて「天下布武」を目指した信長。それでも名立たる強敵を次々と打ち破り、天下統一目前までのし上がれたのは、他家を圧倒する経済力があったからに他ならない。戦国のマネー革命とも言われる信長の経済政策。そこには現代に通じるヒントがたくさんある。(iRONNA)
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経済を発展させるためには「人々が自由に商売する環境」が必要だ。では、時の権力者は経済を発展させるために何をすべきだろうか? 簡単に言えば、多くの人がリスクを取って独自のアイデアで起業できる社会。そういう社会のインフラが整備されてこそ、経済は発展する。
そのためには、取引に制限があってはいけないし、商売で得た利益はリスクを取った人に還元されなければならない。これらをまとめて「経済のインフラ」と呼ぶことにしよう。簡単にまとめると、次の3つのポイントに集約される。(1)物流の自由(2)決済手段の確保(3)商取引のルール整備。
信長の功績
関所を越えるたびに税金を取られたり、起業するのに特定の身分である必要があったり、商品が輸送中に頻繁に強奪されたり、売買代金の踏み倒しが多発したりする国では経済は発展しない。はっきり言って、効率が悪すぎる。中世以前の日本はまさにそういう時代だった。
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