あれが全く面白くないとは思わないけれど
僕が言いたい事は「お前らセカチューあんなにケッて言ってた癖になんでこれでは泣くの?」って事なんですよ
長澤まさみが出てるとリア充っぽいしテレビ芸能界ってオタクの敵だからケッって言うんだけど
いたる絵で「うぐぅ」とか言ってるとオタクの仲間な気がして泣きやすいっていうそれだけの差でしょ?っていう事を思うわけ
それを改めて強く思ったのが「君の名は。」ね
あれなんて完全にRADWIMPSを聞いてそうな奴が感動しそうなSF風味の唯のリア充恋愛話ですよ
当時のセカイ系というのはインターネットの時代の世界観の象徴的な表現として期待されていたわけですよ
個人の恋愛の問題が世界の破滅みたいな大運命と繋がってしまうというのが
インターネットによって媒介なく個人が世界と直接繋がっている感覚と合わさっているから批評的な扱いをされていたのに
「等身大の恋愛話では泣けないオタクがそれをSF的なガジェットでファンタジー化すると素直に感情移入できて泣ける」
っていう程度のものでしか無いんだなっていう事を証明しちゃってるんですよね
あれって別に
流星が落ちて村が壊滅する事とかそれが時間SF的なトリックで救済される事とか
あの物語はティーンエイジャー同士のピュアラブを描く事に集中されていて
SF的なガジェットは恋愛を盛り上げる為の装置でしかないんですよ
セカイ系の起源となったエヴァンゲリオンを作った庵野秀明はシンゴジラでセカイ系を捨て
新海誠はリア充文化の軍門に降ってRADWIMPSのPVを作ってしまったっていうのが2016年の風景ですよ
本当に悲しい話ですね
黒髪ロングで東京に憧れていて明るく元気ハツラツでちょっと恋には鈍感で
でもおじいちゃんとおばあちゃん大好きみたいな感じの
古御門弁護士に「この朝ドラのヒロイン!」って悪口を言われそうなヒロインが出てくるんですよ
オタクって朝ドラのヒロインみたいなものを嫌っていたはずなのに
田中さんの絵で巫女設定でSFが絡むとオタクの仲間な気がして嵌っちゃうっていう
そういう安直さっていうのが凄く嫌いですね
あと新海さんにとって東日本大震災ってこの程度の出来事だったんだなって思いました
まあでも実際首都圏の人間とか国会前でデモやってる自分探し系サヨクにとっても東日本大震災ってこの程度の出来事だったんだと思うんですよ
「自分のしょぼい人生を盛り上げるために原発が爆発してよかった」程度にしか思ってないと思うんですよ