ここで一族の生計を支え、さらに行商人などを通じて諸国の情勢を探る役目も果たしていたのが「真田紐」なのだとか……(商人に扮した忍びの者が、スパイのような役割を果たしていたのでは? とも推測されている)。
真田紐は当時、葛籠(つづら)や桐箱に巻いて結ぶなどの実用のほか、戦のときは刀の下げ緒、鎧や兜などの装着にも使われた。戦場で屍となったときにも、身に着けた真田紐でどこの家の者かを判別することができたという。
と、そんなわけで今回は戦国時代から京都で「真田紐」をつくり続けている「真田紐師 江南」15代目の和田伊三男さんに真田紐にまつわる様々な伝説をうかがってみた。
現代でも使われている真田紐
伝統的な京町家に、「真田紐」の文字を発見! 中に入ると、和田さんがにこやかに出迎えてくれた。放映中の『真田丸』のほか、今月公開の映画『真田十勇士』でも真田紐の時代考証を担当されているそうだ。
放映後はドラマファンのお客様はもちろん、真田ゆかりの忍者の末裔の方が訪ねて来られるなど、さまざまな交流が生まれているのだとか……!
店内には、真田紐がずらり。日本の伝統色がしみじみと美しい。…