月刊消費者信用(2016年9月号)というクレジットカードや消費者金融の業界紙に、「主要カードローン商品の残高」という統計データが掲載されていたので、今回はそれを紹介させていただければと思います。
主要カードローン商品の残高推移:
早速、主要カードローンの貸付残高について表にしてみました。
カードローン名 | 2015.3末 | 2016.3末 |
---|---|---|
三井住友銀行カードローン | 5,429億円 | 6,057億円 |
三菱東京UFJ銀行バンクイック | 3,114億円 | 3,716億円 |
新生銀行カードローンレイク | 1,667億円 | 2,052億円 |
楽天銀行スーパーローン | 3,129億円 | 3,532億円 |
住信SBI銀行 ネットローン | 794億円 | 1,108億円 |
オリックス銀行カードローン | 643億円 | 958億円 |
ご覧いただければわかるように、各カードローンともに年率にして20%前後は貸出金額が急増している感じ。いかに銀行カードローンの貸出が増えているかがわかる数値ですよね、これ。
当サイト「クレジットカードの読みもの」でも先日、ちょっとだけ記事にしましたが、今やプロミスやアコムといった消費者金融よりも、銀行カードローンのテレビCMのほうが目立つ印象すらあるので、今後もきっと貸し出し金額は順調に増加していくことになるのでしょう。
消費者金融を上回る貸付残高:
ちなみに月間消費者信用が発行された時点ではまだ発表されていませんでしたが、その後、日本貸金業協会が統計データを発表。2016年3月末時点では消費者金融の貸付残高を銀行カードローンが上回ったようです。
銀行による消費者ローンの融資残高が2016年3月末、消費者金融やカード会社など貸金業者の残高を上回った。(中略)
日銀と日本貸金業協会の統計によると、銀行によるカードローンを含む消費者向け貸出金残高は、3月末時点で前年同月比11%増の5兆1227億円。貸金業者は同1%増の5兆1150億円だった。双方の差は08年に約11兆円あったが、貸金業者の残高が急減。逆転につながった。
ついでに日銀の統計によると、2015年の時点ですでに銀行や信金のカードローン貸付残高が消費者金融の残高を超えていた統計を発表済み。これで完全に銀行カードローンが、消費者金融やクレジットカード会社などのノンバンク業界を凌駕したことになりますね。
日銀によると、27年3月末の銀行カードローンの貸付残高は前年同期比4兆6113億円と、23年3月末の3兆2554億円から4年連続で伸長。一方、日本貸金業協会によると、消費者金融会社の無担保貸付残高は3.1%減の4兆336億円にとどまり、銀行カードローンが初めて逆転した。
どこまで増えるの銀行カードローン:
消費者金融の業界イメージは未だに「サラ金」時代の悪いイメージが残っているところもあるので、お金を借りるなら誰しも消費者金融よりも銀行から借りたいと思うもの。
まぁその内情としてはこちらの記事でも書いた通り、消費者金融からお金を借りるのと大差ないわけですけれども、今後もイメージの良い銀行のカードローンは貸出を伸ばしていくのでしょう。
以上、主要カードローンの貸付残高が急増中!イメージの悪い消費者金融よりも大手銀行のカードローンが選ばれた結果なのかもしれません…という話題でした。
参考リンク:
アコム、プロミス、アイフルといった大手消費者金融の利用者数については下記記事を参考に。消費者金融の利用者は減ってきましたが、今でも数百万単位で存在していますよ。