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ホーサクっ

ホッと一息、サクッと読める400字

扉を開けたら、混浴露天風呂だった

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昨日の記事に書いた通り僕は山の中の大きなホテルに居た。男友達と夕食のビュッフェを楽しみ、露天風呂へと向かったのである。

友人が「ここ、混浴らしいよ」と言うのをふーん、と聞き流しながら部屋を出た時に僕はタオルを持ってくるの忘れたと思った。

まあいっかどうせ男しかいないだろうし。頭を洗いシャワーで汗を流し、露天風呂へと通じる扉を開けた。裸で外に出て驚いた。

女がいるやんけー‼︎

しかも皺くちゃ婆様じゃないピチピチが。

僕は急いで両手で股間を隠して扉を閉めた。

『この露天風呂は混浴です。女性に配慮して腰にタオルを巻いてください』扉に貼ってあった注意書にはそう書いてあったのである。

タオル、タオル、タオル…。

うろうろと脱衣所を探したが使用済みタオルなどはない。ふと、他人の脱衣カゴにあるタオルを拝借しようと思ってしまった。

いかん、いかん、いかん…。

自分の脱衣カゴにある物を、じっと見た。

Tシャツ、ショートパンツ、NEW靴下、NEWパンツ、脱ぎたてパンツ。以上。うーむ。

「よし! 靴下、君に決めた!」ポケモンのサトシ風に言い、僕は僕のポケモンにNEW靴下をひっかけて混浴露天風呂に戻った。

夜空に浮かぶ雲の合間に見える半月が照らす露天風呂には、なだらかな曲線美があちこち見られた。僕は友人の隣に体を沈めた。

「で、どうよ?」僕は目の前でいちゃついているカップルでなく友人を見ながら言った。

「何が?」友人は質問を質問で返すという高等テクニックで僕を追いつめるようだ。

『混浴の様子を聞いてるんだ!ばかちん』

僕が耳元で囁くと身振りで眼鏡がないから分からないと答えてきた。ダメな奴である。

仕方がないので僕は友人と、趣味や仕事や好きな子などの話をした。めっちゃ話に熱中してて、女性の裸体なんか興味ないですという風に、めっちゃ話しかけた。友人は風呂から早く上がりたいオーラを出していたが、僕は次々に話題を振り周囲を伺った。

のぼせながら得ることのできた知識は3つ。

1.若い女子はワンピースのような専用タオルで身を包み、かつ、女性専用スペースに駆け込んでしまう。

2.ほどほどの女子は長いタオルで胸から膝を覆い湯船につかる。しかしすぐに「彼氏」がやってきていちゃつきはじめる。

3.熟年女子は異性の視線を意識しながら、わざと、ライトアップされた場所に必要もなくいすわる。

本来、1を鑑賞したいが激レアである。3はハズレなのに視線に入って来ようとする。必然的に2を鑑賞することになるのである。

まーあ破廉恥である。触りまくりである。

古き良き日本の「恥じらう女性」はどこへ行ってしまったのか?

湯船の中が見えないと思ってやりたい放題である。全くけしからんのである。あまりの怒りで1時間半も風呂から出れなかった。

1時間半以上ずっと女性専用スペースの前で半身浴していたおっさん、あんたはエ○動画見すぎだ。現実にあんなことないからね?

以上が、実際にあった混浴温泉露天風呂レポートである。というかこのレポートのタイトルからして、まるまる怪しいですねー。

(1200字)