スペイン「闘牛は動物虐待」禁止を求め大規模デモ

スペイン「闘牛は動物虐待」禁止を求め大規模デモ
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スペインの首都マドリードで、10日、闘牛は動物虐待にあたるとして、禁止するよう求める数千人規模のデモが行われました。
マドリードの中心部で行われたデモには、動物愛護団体のメンバーなど数千人が参加しました。通りを埋め尽くした参加者たちは「闘牛は文化ではなく、殺しだ」などと書かれたプラカードを掲げて行進し、闘牛の禁止を訴えました。

闘牛は、スペインの伝統的な文化で、貴重な観光資源ともなっていることから、保護する動きがある一方、闘牛士が観客の前でオス牛をやりで刺すのは「動物虐待にあたる」として禁止を訴える動きも活発になっています。地元メディアによりますと、反対の動きはこのところ強まっていて、5年前にはスペイン第2の都市バルセロナがある北東部のカタルーニャ州で闘牛が禁止されたほか、マドリードでは闘牛士を育成する学校への補助金が廃止されたということです。また、動物愛護団体がことし1月に行った調査でも58%の人たちが闘牛に反対の立場を示したということですが、全面的に禁止されれば、経済的な損失が大きいとの懸念もあり、闘牛をめぐる賛否の議論は今後も続きそうです。