新井はビールかけで後輩たちから集中砲火を受けた(撮影・鳥越瑞絵)【拡大】
--25年ぶりの優勝。今の気持ちは
「しみじみとした気持ちやな。やっと恩返しできた。25年ぶりじゃろ。その間、いろいろな恩を受けているわけよ。みんなで一緒になって一番喜んでもらえるのが優勝。それができたというのは、ひとつ恩返しができたという感じ」
--昔からのファンもずっと待っていた
「原爆が落ちて4年後の1949年に球団を作っとる。当時、ぐちゃぐちゃになっとる広島でチームを作ろうと言って、現実に作ってしまった先人のバイタリティー。そして、それを支えてくれた人たち。それから脈々と続く球団を支えてくれる人たちに対する恩義というか、それが25年ぶりにようやく返せるなという感じやね」
--この25年間は、長かったですか
「長いわ。まったく。だけどね、人はよういうけど、ドラフト制度とかFA制度で、あんたんところ苦労したじゃろうと。だけど、ウチはウチらしく何か工夫して、絶対にそれを覆してやるんだという気持ちだった。だけど、25年もかかったいうことは、できんかったということじゃろな。本質は素質のある選手を入れて、育成してという形なんだけど、どうしてもそれでうまく結果が出んかったよね」
--FAで選手を1人も獲らず、自前の選手だけでの優勝はすごい
「ソフトバンクの内川は獲りにいったけどな(注1)。一蹴されたけどよ(笑)。安定感があるのは外国人選手。うまく獲ってきてくれる」