鷹見正之 諸星晃一
2016年9月11日12時51分
サッカーJ1の名古屋グランパスは10日夜、敵地でアルビレックス新潟戦に勝ち、残留に望みをつないだ。降格すれば、「ナゴヤ」のブランド力がまた低下する――。「魅力がない街」を自覚し、汚名返上をめざす名古屋市も、危機感を強める。
「やった。やった」「勝ったぞ」。試合終了の瞬間、新潟・デンカビッグスワンスタジアムのアウェー席を埋めた約1200人のグランパスサポーターは両手を突き上げ、抱きあって喜びをわかちあった。
リーグ戦19試合ぶりの勝利。愛知県豊川市から家族3人で応援に来た会社員、熊谷俊樹さん(49)は「本当に長かった。応援に行ってもずっと勝てなくて……」。後半は攻め込まれる場面が多く、両手をあわせて祈りながら応援していた妻の恵子さん(47)は「言葉にできない。17歳の息子の就職試験も近い。励みになる」と涙ぐんだ。
同県知立市の公務員、林宏樹さん(35)は、復帰戦で奮闘したDF田中マルクス闘莉王を「良くも悪くもリーダーシップがある。そういう選手がいなかった」とたたえた。
J1残留を争う新潟との「大一番」に、クラブ側は名古屋―新潟間を910円で往復するバスツアーを企画。3台分、120人の定員は発売から約10分で売り切れた。グランパスのスタッフ約40人も駆けつけ、アウェーでは異例の選手サイン入りTシャツ1千枚やステッカーを無料配布し、決戦ムードを盛り上げた。
広報グループの梅村郁仁さん(42)は「通常の倍以上のサポーターの方々が応援に来てくれた。熱い思いが伝わった」と話す。
残留への希望をつなぐ勝利で年…
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