東日本大震災から5年半 家族の墓前に祈り

東日本大震災から5年半 家族の墓前に祈り
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11日は、東日本大震災の発生から5年半となる月命日です。津波で多くの人が犠牲になった宮城県気仙沼市では11日朝、亡くなった家族の墓に手を合わせ、祈りをささげる人たちの姿が見られました。
宮城県気仙沼市沿岸部の松岩地区にある「松岩寺」では、震災で地区の檀家およそ120人が犠牲になり、寺の墓に埋葬されています。
震災の発生から5年半となった11日、寺には朝早くから地元の人たちが訪れ、亡くなった家族の墓に手を合わせています。
このうち小野寺仁志さん(60)は、津波で自宅を流され、高校生だった息子の裕仁さん(当時16)と両親の3人を亡くしました。小野寺さんは、墓前に花を供えて手を合わせ、両親が管理していたアパートが復興工事のため今月、解体されたことを報告しました。
小野寺さんは、「大切にしてきた場所なので、本当は壊してほしくありませんでした。街はどんどん変わっていますが、ここにくると3人が近くにいるような気がして落ち着きます。家族のことを胸にとめて、前に進んで行かなくてはいけないのだと思います」と話していました。