まさかブコメを書いて世の中が良くなるなんて思っていないだろうな
はてなアノニマスダイアリー(以下「増田」)に投稿されたこの記事は、はてなブロガーとして少なからず思うことがありました。今回ははてなブックマークコメント(以下ブコメ)について考えることを書きます。
※ブロガー向けの記事になります。
僕とブコメ
ブログを始めてしばらくすると、20を超えるブックマークがつくようになりました。それに比例してアクセスも増え、天にも昇るような気持ちになったのですが、次第にブックマークと同時に強烈なコメントを残していく人も散見するようになり。
当初はこのような批判コメントに全然慣れてなくて「なんて失礼なやつだ」「頭が変なんじゃないか」なんて真剣に怒っていたものです。ブログ熱自体はそれで冷めることはなかったため、記事の投稿は継続しましたけどね。
批判や辛辣コメント、時には人格攻撃まで伴うブコメへのヘイトは日々蓄積していきました。わざわざ新しい記事まで立ち上げて反論したこともあります。Twitterで「こいつ、何なんだよ」なんて愚痴ったことなど、何度あったか覚えてないくらいです。
色々とこじらせた結果、ついに炎上するまでに至り、ブコメに対しては別の認識が必要なのだなと痛感。これが開始して3か月目の出来事です。あれから半年が経過しまして、現在の僕はブコメについてどう思っているのかを自問しながら語ってゆきます。
ブコメで世の中は良くなる?
人気の記事であればあるほど、多数のブックマークを連ねています。当然、ブコメを多く、その中には多くのスターを重ねる参考になるものも見受けられます。
僕は記事を見た後で、必ずそのページのブックマークを開くことにしている。自分以外の閲覧者は、どんな気持ちで、考え方でこの記事を見ただろうか。自分だけでは捉え方が単一的になってしまい、気づきが少ないのでは。ならば他の人の意見も確認して、新たな気づきを得ればいいのです。
まとめサイトやyoutubeのコメント欄にされるような落書きの類ではなく、ブコメってのは深く掘り下げた見方をした後に要約してあるものが多い気がします。ここらへんは利用者のリテラシー次第なのでしょうね。そして、はてなブックマークは利用者のリテラシーが高めな気がするのです。だからブコメに対して「はてなのリテラシー高い人たちは、どんなふうに考えているのだろうか」なんて気にもなるのですね。
かつてフルボッコにされたはてなの古参たち。その存在は疎く、前時代的で、後ろ向きな人たちだとバイアス全開で嫌ってきましたが、多くの情報に触れていく中で次第に深い知見や多角的な見かた、辛辣だが的を射るコメントに価値を見出し始めた自分がいます。
みなさんもブコメ、開いてみたら良いですよ。クロームの拡張機能にも「はてなブックマーク」があります。これを常駐させておけば、ページを開いた時点でブックマーク数を確認でき、コメントも手軽に確認することができますからね。
Hatena Bookmark - Chrome Web Store
クロームユーザーは是非とも導入してみてはいかがでしょうか。
冒頭の増田では、ブコメを付けることで世の中なんてほとんど変わらねーよ!と主は述べています。ですが、はたしてそうでしょうか。少なくとも一人のブロガーはブコメを見ることでネットに対する考え方が変わりましたよ。ある1つのブコメで劇的に変わったわけではないですが、物事の捉え方や見かた、新たな知見を日々、目にすることでその影響は少なからず僕を変化させている。偏った思想、片側に流されるようなことは少なくなった気がします。
僕のような人が10人、20人と増えていけば、それは世の中を変化させる布石になり得るのではないでしょうか。改革は突然起きるわけではなく、蓄積され育まれた思想の素地により引き起こされるものだと信じています。だから、声は小さくても変えたいのであれば1人からでもあげていく必要があるのではないですかね。
最近の使い方
この項は参考までに読んでください。
便利ですね、はてなブックマーク。僕はコメントを残すよりも「拡散」「しおり」を目的として使用しています。
拡散
はてなブックマークは一定数が付けばメディアに掲載されて大きなアクセス数を得ることができます。被リンクを与えることにより、そのページの価値を高めることも可能です。つまり、拡散したいページに対して意図的にブックマークする。これが利用方法のひとつですね。
逆に、広めたくないものにはブックマークしない。これは肝に銘ずべきことで、例えば何らかの方法で煽ってくるような炎上目的の記事にはブックマークしてはいけない。「こいつ許せねえ」なんて義憤に駆られてコメントを残すことで、そのエントリに対して攻撃しているように見えますけれども。実はこれは燃料を追加するだけなのですよね。結果的にその記事を拡散させることになる。だから悪質な記事にはブックマークすべきではないのです。
しおり
単純に「あとで読み直したい」だとか「資料として保存したい」場合に使用します。次に書きたいテーマがあって、それに関連した参考になるエントリなどには積極的にブックマークしますね。それに拡散を伴わせたいならばTwitterに紐づけしてブックマークしてみたり。こういった加減ができるのもはてなブックマークの良いところ。
WEB上のページなら大抵のものに付けることができる万能の「しおり」です。
おわりに
「暴言は吐くやつは地獄へ行け」なんて顔を真っ赤にして怒り狂っていた時期が懐かしいです(笑)今でも暴言の類はありますけど、ちょっと可笑しいくらいにしか感じなくなりました。はてなで長いこと書いていると、慣れてしまうのかもしれません。
自分が明らかに偏ったり誤った情報を流した時のブコメのレスポンスは強烈なんですよね。一目見ただけで「あ、俺やっちまったな」ってわかるくらい。だから、低質な情報を流してしまった時の試験紙のような役割も持っているのだと思います。もちろん、恣意的に誤情報を流すことを是としないのは言うまでもありませんが。
始めはショックですよね、見知らぬファビコンユーザーに罵倒されるのだから、そりゃ腹も立つ。ですが、長期間かけて色々なブコメを見てみましょう。自分の記事に対してだけじゃなく、他のページに付いたものも、一瞥してみてください。なかなか面白いですよ、「こんな見かたもあるんだな」って関心することも稀にあります。
集合知、といえば誇大な表現かも知れませんが、色々と詳しいおっさんが群れてコメントを連ねるとき、そこには確実に知が生まれる。それを気軽に俯瞰できることって、有難いと思いませんか。是非とも利用しましょう。ヘイトで目を背けるようになれば、もうその世界から得られるものがなくなってしまいますからね。
以上!