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第二話
「聞いてよ。それでね?」
先ほどの話を彩笑ちゃんにしていた。
「うん」
いつものように柔らかい笑みを浮かべて私の話に耳を傾けてくれている。
この親友を失いたくないなーとか、ふと思うことがある。たまに、なくしたくない人っていうのはこういう人のことだよなとか確信する。
「恥ずかしかったから、帰りにアイスおごってもらうんだ」
ニヘッ。
効果音をつけるならそんな感じだろうか。今私、絶対締まりのない顔してるよなー。
だってうれしいんだもん。中学のころとは違って、本音で話せるし。
「良かったね」
「うん」
返事をしてから、ふと思うところがあった。
「そういえば、最近放課後遊んでなかったね」
「あ、うん。・・・でも、美羽ちゃんテニス頑張ってるから」
そう言いながら下を向いた彩笑ちゃんを見てやっぱり行きたいな、と思った。
「今度、行こう」
「うん」
そういっても、彩笑ちゃんは沈んだ顔のままだった。んー、これは
「恋のお悩み?」
「へっ」
大当たりー。そうか。彩笑ちゃんも恋に目覚めたのか。なんか・・・うれしい。
「そっか」
うずうずする。どんなひとだろう。どうして好きになったんだろう。どんなとこが好きなんだろう。何をしている人なんだろう。私は知ってる人かな?
「美羽ちゃん。今度、部活ない日教えて?」
首をコテンと傾けて見上げてくる。これが素でやっているんだから、もう可愛すぎて仕方がない。抱き着いてもいいくらいかわいい。・・・翔と同じじゃん!(ガーン)
「わかった。けど・・・今じゃダメ?」
「うん。いまは・・・ちょっと」
「そっか」
彩笑ちゃんのすきなひとかー。きっといい人なんだろうなー。早く知りたい。誰だろう。年下かな?年上かな?どっちにしても落ち着いてる人だろうなー。とかいってヤンキーっぽい人出てくる可能性も1%はあるから心しておこう。
「美羽ちゃん。変なこと考えてない?」
「なんで、分かったの?」
エスパー?
「エスパーじゃないから」
まじでエスパーかもしれない。
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