大腸がんは初期症状に気づくことが大切!腰痛や便秘などの症状をチェック!

大腸がんは、今ではがんによる死亡率が女性も男性もトップ3に入るほどの恐ろしいがんです。大腸がんは、早く治療を開始することができれば完治することもあるといわれていますが、なぜこんなにも死亡率が高いのでしょうか。大腸がんの検診を受けたことのある方も多いと思いますが、まずは初期症状や多くの症状を知ることが大切です。

女性に多い大腸がんの初期症状とは

がんには色々なものごありますが、その中でも大腸がんは女性に多く見られるがんです。男性よりもがんができやすく、異変があったとしても、恥ずかしくて初期の段階で病院を受診する女性は少ないのだそうです。

しかし、どんな病気でも初期の段階で気づくことができれば、完治したり早く治癒することができるはずです。初期症状に気づくことができるかどうかは、病気の初期症状を知っているか・自分の体調の変化を気にしているか…などがあると思います。

ここでは、大腸がんの初期症状を7つ挙げてお話しして行こうと思います。大腸がんの初期症状を頭に入れておけば、早期発見・早期治療ができるかもしれません。

大腸がんってどんなものなの?

女性に多く20代30代でも起こるがん

昔の日本人の生活では、あまり罹ることのなかった大腸がんですが食生活の欧米化などから、大腸がん罹患率が高くなってきています。特に女性ではがんの死亡率のトップになっており、女性特有の乳がんや子宮がんよりも多くなっており、年間で20000人以上の方が亡くなっています。

大腸がんは、20~30代の女性にも見られる「がん」です。まだ若いから大腸がんの心配はないわ!と思っている方も多いかもしれませんが、安心しきってはいけません。大腸がんの便潜血検査で陰性だった場合でも、100%大丈夫というわけではないのです。

便潜血が陽性の場合は、腫瘍から出血しているということで「陽性」となりますが、腫瘍があっても出血していなければ「陰性」となり、気づかない場合もあるのです。

結腸がんと直腸がんに分けられる

大腸がんとは、大腸にできた悪性腫瘍のことです。大腸とは、盲腸・結腸・直腸の3つに分けることができますが、大腸がんはその中の結腸と直腸にできます。

大腸がんの好発部位は直腸とS字結腸で、全体の70%を占めます。結腸は体の右側から、上行結腸・横行結腸・下行結腸・S字結腸となり、そして直腸と続きます。

大腸がんはもともと欧米の方に多い疾患でしたが、日本でも食生活の欧米化により結腸がんが増加しています。動物性高脂肪食の摂取が原因と考えられており、贅沢病なんていういい方もされます。

他の病気と間違われることも

排便時に出血があると、まず「痔」を疑う方が多いのではないでしょうか。自分では痔だと思っていて病院へは行かず、気づいたときには進行していた、なんていう話も聞きます。便潜血が陽性の場合は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍と間違える可能性もあります。

また、下痢や腹痛、下血などの症状がある「虚血性大腸炎」も、大腸がんと似ている症状のため間違えられることがあるかもしれません。虚血性大腸炎は大腸の血流障害がおこる病気です。

他にも、過敏性大腸炎が大腸がんと同じような症状を起こすことがあるため、間違えられることがあるかもしれません。しかし過敏性大腸炎は、炎症や潰瘍などは起こりません。服薬や生活の改善で良くなることもあります。

がんが肛門に近いほど気づきやすい

大腸がんの中で、一番肛門に近いのが「直腸がん」です。直腸は、肛門にとても近い部分に位置しています。その次にS字結腸・下行結腸・横行結腸・上行結腸となります。

直腸がんの場合は下血や血便に気がつきやすいのですが、肛門から遠くなるにつれて出血に気付きにくくなります。ですから、大腸深部のがんを早期発見するためには、定期的に検診を受けることが望ましいのです。

最近では結腸のがんが増加傾向にありますから、気がつくのに時間がかかるかもしれません。何か思い当たることがあるならば、早いうちに病院で診てもらいましょう。

進行が遅いがんといわれている

大腸がんはゆっくりと進行していく「がん」なので、自覚症状が出るまでには時間がかかると言われています。「これは絶対に大腸がんだ!」という症状もなく、気付きにくいため、気付いたときには進行していた…ということもあるかもしれません。

先ほどもお話ししましたが、肛門近くの大腸がんであれば気付きやすいかもしれませんが、深部のがんであると症状が出にくく、自分ではなかなか気付かないかもしれません。

大腸がんのステージは0からIVに分けることができます。ステージとは病気のことで、大腸がんの場合は、他の臓器にも転移している場合がステージIVとなります。進行度は、一人一人、部位などによっても違ってきます。

早期であれば完治することも

完治、というと語弊があるかもしれませんが、大腸がんは早期発見・早期治療によって「生存率」が高くなります。早期のがん(ステージI)の場合だと、5年生存率は97.6%と高くなっています。

5年生存率は、がんの部位によっては100%というものもありますが、肝臓がんは早期発見・早期治療でも5年生存率が54.6%ですので、大腸がんは比較的治癒する割合の高いがんだと言えます。

しかしこれは、あくまでも「早期発見・早期治療」をした場合ですので、晩期がん(ステージIV)になると5年生存率は18.8%ととても低くなってしまいます。ですから、定期的な検査をして早いうちに治療を開始することがとても重要なのです。

また、大腸ポリープが発見された場合はがん化する場合があります。これはレベルによって違ってきますが、グループ3、4(良性腫瘍)の場合は、内視鏡による切除が可能です。ポリープがすでにがん化しているものがグループ5になり、この場合は外科手術などが必要になります。

大腸がんの7つの初期症状チェック

1.おならの回数が多い

おならは、病気でない場合、健康な場合でも誰でもするものですよね。しかし、おならにも「良いおなら」と「悪いおなら」があります。これは、病気を見つけるサインになりますので、見過ごしてはいけません。

盲腸の手術の後も、おならがサインになるといいますよね。消化器系の病気や手術後の経過には、おならの様子などを観察することが重要なのだそうです。腸がきちんと働いているかどうかの確認になるのです。

おならは、発酵型と腐敗型に分けることができますが、野菜中心の生活では発酵型のおならが1日5~10回出るくらいですが、大腸がんの場合は腐敗型のものがたくさん出るようになります。

2.おならの臭いが酷い

大腸がんで出血がある場合は、血の臭いがおならに混ざって出てくるため、臭いおならが出ます。また、がんが腐敗してしまうと、腐敗臭を伴ったおならがでます。

肉類やたんぱく質中心の食生活をしていると、上記のような腐敗型のおならになり悪臭を伴うことがありますが、これは食生活や生活習慣の改善で直すことができます。

大腸がんの場合は、食生活などを改善してもなかなか良くなりません。「おかしいな。」と思ったら、一度病院で診てもらいましょう。

3.下痢気味

大腸がんの症状としては「下痢」があります。これは直腸がんの場合も結腸がんの場合も同様です。しかし、結腸がんの場合は場所が奥のほう(深部)なので症状に気付きづらいようです。「なんだか下痢気味かな」という程度のことが多く、便秘になることもあります。

直腸がんの場合は、便意が強く激しい下痢が起きることもあります。肛門近くにがんがあると、症状がおこりやすいく、自分でも気づきやすいのです。

大腸がんでなくても、下痢がおこる病気はありますし、お腹が冷えた時にも下痢気味になったりします。しかし長引くようであれば病院で診てもらいましょう。

4.トイレに入っている時間が長くなる

大腸がんの患者さんは、便意を良く感じるようになります。しかしトイレに行っても思ったように便がでないため、トイレに長い間入っているようになります。トイレを出てもすぐにまたトイレに行きたくなるため、トイレから出られなくなります。

これは、直腸や左側の結腸の場合です。右側の結腸の場合は、深部のため、なかなか症状が出ないことが多いようです。ですから、便に症状が現れる場合は、比較的肛門に近い部分のがんを疑います。

5.時々下腹部がチクチク痛む・違和感がある

大腸がんの初期症状では、下腹部がチクチクするような感じがしたり、違和感を感じることがあります。気がつかない人も多いかと思いますが、この初期の段階で見つけることができれば、早期に治療を開始することができます。

下腹部の違和感などは、お腹が冷えたり便秘だったり、誰でも経験したことのあるものだと思います。ですから「またいつものチクチクだな。」と思って見過ごしてしまうのです。

下腹部の違和感やチクチクがあり、その他にも気になる症状があるようであれば、大腸がんの可能性も否定できません。大腸がんでなくても、他の病気場合もありますので一度病院で診てもらいましょう。

6.疲れやすくなった

肛門から離れている右側の結腸(上行結腸)に発症した場合は、便がまだ固形になっていない状態ですので、便の異常はなかなか起こりませんし、気づかないことが多いです。しかし、自分では気づいていなくても、腸の奥の方で出血しているかもしれません。

その場合は、出血により貧血傾向になります。貧血が起こると、疲れやすくなりますが、疲れやすい=大腸がんだ!と気がつける人はなかなかいないとおもいます。

疲れやすい上に、先ほどお話したような症状を伴うようであれば、大腸がんの初期症状である可能性もあります。

7.食欲がなくなった

大腸がんの初期症状としては、まず下痢や便秘などが起こり、血が混ざったりします。その次に起こる症状として「食欲不振」が挙げられます。食欲不振の症状が出たら、少し進行した状態だと言えるかもしれません。

下痢や便秘を繰り返しそのまま進行すると、腸が少しづつ狭くなります(狭窄)。この影響で食欲がなくなってくることがあります。また、吐き気や嘔吐を伴う場合もあるそうです。

最悪の場合は、完全に閉じてしまう「腸閉塞」になってしまうこともあるので、注意しましょう。腹部の違和感や下血など、食欲不振以外にも症状がある場合は、消化器科で診てもらったほうが良いかもしれません。

大腸がんの症状とは

下痢と便秘の繰り返し

下痢と便秘を繰り返すものには、過敏性腸症候群があります。これは、過敏性大腸炎と同じで、薬の服薬や生活習慣の改善で治ることもある病気です。

ですから、大腸がんではなく過敏性腸症候群と間違えられれるケースもあるかもしれませんが、大腸がんと過敏性腸症候群は全く違う病気になります。

大腸がんでは、大腸が狭くなって便の通りが悪くなるため便秘になり、それを外に出そうとするため下痢になったりします。若い方でも発症することはあるので「自分は大丈夫」と思わず、少しの変化を気にかけることが大切です。

血便が出る

直腸やS字結腸のがんでは、比較的初期のうちに出血したり便に血が混じっていたりします。肛門に近い部分で出血している場合は、見てわかるくらいの鮮血である場合が多いため、自分でもわかりやすいのです。

しかし、上行結腸などの肛門から離れている場所で出血している場合は、排出されるまでに時間がかかるため、血の色が変わってしまいます。

普段の便の色は茶褐色〜茶色だと思いますが、深部の大腸がんの場合は「黒い便」が出るのが特徴です。食べ物や薬で色が変わることはありますが、心当たりがないのに黒い便が出ている場合は、大腸がんの可能性もあります。

下血が出る

これも血便の場合と同じで、肛門から近い部分の下血には比較的早い段階で気づける場合もありますが、肛門から離れている場所で出血している場合は、下血に気づいた時点ではがんがすでに進行していることになります。

痔と間違ってしまう方が多いと思いますし、痔と併発していることもあるかもしれませんが、明らかに痔ではない…という場合は、消化器科で診てもらいましょう。

残便感がある

常に便意があり、トイレに行っても便はあまり出ない…しかし便が残っているような気がする(残便感)…ストレスや偏食などでもこのような症状が出ることはありますが、長引くようであれば、病気で診てもらうことをおすすめします。

残便感は、過敏性腸症候群の場合でも起こり得る症状です。ですから、残便感があるからと言って「絶対に大腸がんだ!」という訳ではありませんので、気にしすぎる必要はありません。

腹痛が起こる

大腸がんは、あまり自覚症状がないまま、ゆっくりゆっくりと進行していきます。ですから、腹痛を自覚症状として感じる頃には、すでに色々なところに転移している…ということもよくあるのだそうです。

転移していると治療が難しく、完治することは難しいとも言われています。出血や激しい腹痛などの自覚症状が出ている場合は、手遅れだと言われる場合もありますので、定期的な検査がどれだけ重要なのかが、わかると思います。

胃痛があらわれる

大腸がんでは、出血のほかにも胃痛が現れることがあるようです。痛い部分が病気になっているような気がしますが、病気になった部分と違う部分が痛むこともあるのです。

下腹部が膨れた感じがする

大腸がんになると排便習慣の変化が起き、それとともに腹部の膨満感(下腹部が膨れた感じ)が起きることがあります。これは比較的初期に段階からみられる症状です。

しかし、腹部の膨満感は誰でも一度は感じたことのある症状ではないでしょうか。この症状で大腸がんに気づくことは難しいのかもしれません。

ガスが出ない

左側の大腸がん(下行結腸がん)では、右側よりも庁が細くなっているため、腫瘍が大きくなって腸が塞がってしまうことも考えられます。

腸が詰まってしまう(腸閉塞・イレウス)と、お察しの通り便やガスが出にくくなったり、全くでなくなることもあります。同時に吐き気を催すこともあるようです。

細い便ばかり出る

これも先ほどと同じで、左側の下行結腸に起こったがんの場合に多く見られるようです。腸が狭くなったり詰まってしまうことによって、便の通り道が細くなってしまうのです。

腸が狭くなるということは、必然的にそこを通ることのできる太さの便しか出ない…ということになります。最近便が細くなったなぁ、と感じることがあれば、それは腸が狭くなっている可能性があります。

腰が重く、お腹がすっきりしない

消化器系の病気の場合は、腰が痛くなることがあります。これは、腰と同じぐらいの位置に消化器系の臓器が存在しているからです。腰が重かったりお腹がすっきりしないのは、腰ではなく大腸に問題があるからなのです。

また、大腸がんが腰骨に転移している場合は、腰が重く感じたり痛く感じたりすることがあるようです。腰が痛いからと言って、腰が原因でなく他の部分が原因であることもあるのです。

食後いつもお腹が鳴る

お腹がすいたときに、お腹がゴロゴロなることはよくありますよね。しかし、大腸がんの場合では食後もお腹がゴロゴロ鳴るという症状が見られることがあります。

この症状は、大腸がんがある程度進行していることを現します。同時に血便や腹痛が起きるようであれば、大腸がんである可能性が高いかもしれません。一人で悩まずに病院で診てもらいましょう。

体重が減少する

大腸がんでは、約半数の患者さんに「体重の減少」が見られるそうです。これは、がんが大きくなることで腸管が圧迫され、通過障害が起こることによって引き起こされます。

また、がん細胞から様々な物質が排出され、これが痩せる原因になることもわかっています。これをがん悪液質といい、がんの患者さんが体重減少してしまう原因の一つです。

貧血を起こす

大腸がんは、血便や下血があるとお話ししましたが、この出血が原因で貧血を起こすことがあります。自分では気が付かなくても、健康診断などで貧血を指摘され、実は大腸がんだった…なんていうこともあります。

血便や下血の症状がないとなかなか貧血の原因に気が付かないかもしれませんので、普段から便の様子を観察すると良いと思います。

大腸がんの検査はどんなことをするの?

直腸診をおこなう

直腸診とは、医師が直腸を触診することを言います。肛門から指を5cmほど挿入し、直腸にポリープや腫瘍ができていないかを確認する方法で、昔から行われています。

直腸診は、診察台の上によこになって行われます。テレビで見たことがある人も多いのではないでしょうか。しかし、この直腸診を行うだけでは直腸以外の部分は見れていませんので、大腸がんの検査としては不十分なのです。

注腸造影検査

注腸造影検査は、注腸X線造影検査とも言われる検査で、肛門から細いチューブを入れて、チューブから造影剤等を注入してレントゲンを撮る検査です。

かかる時間は15分から20分ほどですが、検査当日の朝食は抜く必要があります。居のバリウム検査をしたことのある方もいると思いますが、それを腸で行うと考えればわかりやすいと思います。

大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査とは、管の先端に小型のカメラのついた内視鏡を肛門から挿入し、医師が直接目で見て確認する検査です。大腸のポリープや腫瘍や炎症を見つけるためには、欠かせない検査です。

検査自体は15分程度で終わるものですが、ポリープなどの切除があればさらに時間がかかります。この検査で病変を早期発見できれば、その場で切除できるものもありますので、外科的手術を行わなくても治療が完了することもあります。

CTコロノグラフィ検査

CTコロノグラフィー検査は、バーチャルコロノグラフィーとも言われる検査です。肛門から大腸内に空気を注入し、その状態をCTで撮影します。画像処理を行えば、内視鏡で見ているのと同じような画像になります。

しかし、便の残りとポリープとの判断は困難であるため、やはり大腸内視鏡検査は欠かせないのだそうです。大腸内視鏡検査が困難な方には、CTコロノグラフィー検査が有用であるといえます。

血液検査をする

残念ながら、今現在は血液検査で大腸がんを早期発見することは困難なようです。血液検査で分かるものは腫瘍マーカーというもので、これはがんが進行している状態でないと数値が上がらないのです。

血液検査は「大腸がんがどれくらい進行しているか」「手術後の再発がないか」などの確認に用いられることが多いようです。血液検査で問題がなくても、安心はできないのですね。

超音波検査

超音波検査は、大腸がんが他の臓器に転移していないかを確認する目的で行われることが多い検査です。がんが見つかった後に、がんの広がり具合を判断するために検査をします。

超音波検査だけでは精度が良くないため、CTと併用して確認することもあるようです。がんを見つけるだけでなく、転移がないかを調べることも、大切な検査の一つです。

MRI検査

MRIは、核磁気共鳴検査のことです。MRIは、大腸がん(主に直腸がん)が、周りの臓器に転移していないかを判断するために行われる検査です。手術で取り除くべき範囲の確認をします。

病気を見つけるための検査ではないですが、手術前には必要不可欠な検査になります。直腸の周囲には、膀胱・子宮・膣・精囊・前立腺などがあり、合併切除しなくてはならない場合もあるのだそうです。

PET-CT検査

PET-CT検査は、大腸がんの早期発見につながる検査になります。PET画像とCT画像を合体させて見ることのできる、とても、有用な検査となっています。

PETとは、特殊な薬剤を体の中に点滴で注射して、それをPETで撮影すると、がん細胞だけが印がついたように浮かび上がります。これをCTと合体させ立体的に見ることで、より詳しく大腸がんを調べることが可能になるのです。

大腸がんの治療法とは

内視鏡で治療をおこなう

内視鏡的治療の対象になるのは、リンパ節転移を起こす可能性のない大腸がんに限られます。粘膜がんと、粘膜下層がんに対する治療になります。

内視鏡にて切除したがんは、顕微鏡による病理検査にて詳しく調べられ、リンパ節転移がある場合には追加手術が行われることもあります。

また、粘膜に入り込んでいる部分が1000ミクロン以下のもの、など、細かい決まりがあるようですので、治療について詳しく知りたい場合は、担当の医師に直接話を聞くことが望ましいです。

手術をおこなう

手術療法では外科的手術が行われ、がんのある部分を直接切り取る手術が行われます。がんのできている部分により治療方法は異なります。

結腸にがんがある場合は、がんから10cm離れたところまでを切り取り、腸管をつなげる手術が行われます。直腸にがんがある場合は、排便や排尿をコントロールする神経に転移している可能性が否定できないため、これらの神経を含めて切除するケースもあります。

また、腹腔鏡下手術といい、腹部に小さい穴を開けてカメラで映像を映し、モニターを見ながら手術する方法もありますが、これは病状や医師の判断によるものですので、担当の医師に聞いてみる必要があります。

化学療法をおこなう

化学療法とは、お薬を使った治療のことです。がんの進行の程度によって、医師の判断にて治療方法が決定されるため、治療方針は医師との話し合いが欠かせません。

末期のがんで手術療法にて治る可能性がない場合には、化学療法が選択される場合があります。しかし、患者さんの痛みや苦痛の緩和のために、手術療法を行う場合もあります。

病状やステージなどにより治療は様々ですので、医師の指示のもと治療を進めていくことが望ましいと思います。

放射線療法

放射線療法には、手術の前に行うものと手術の後に行うものがあります。手術の前に行うものは、病巣の縮小を目的として行うもので、手術の後に行うものは再発予防を目的として行われます。また、痛みや苦痛の緩和のためにも放射線療法を行う場合があります。

どちらも放射線の照射にて行われる治療方法で、外科手術と同じで局所に対する治療方法になります。しかし、日本では放射線療法を行うことのできる医師が少ないため、積極的に行っている病院は少ないようです。

早期発見で少しでも早く治療を

いかがでしたか?この記事を読んでいる方は、ご自分の体調の変化が、気になっている方や周りの方や自分自身が大腸がんと診断された…という方もいるのではないでしょうか。

もし、初期症状に気がつけたのならば、大きな手術を行わなくても完治する場合もあります。ですから、早いうちに病院で検査をし、早期治療を開始することが望ましいです。

また、治療を始められる方や治療中の方も、気になっていることがあるならば医師に詳しく話を聞くことをおすすめします。様々な治療法があるため、患者さんが一番苦痛の少ない方法を選ぶこともできるかもしれません。

大腸がんは死亡率の高いがんですが、それは気づいた時にはすでに進行しているからです。早期発見ができれば、実は治る可能性も高いがんなのです。どんな病気も、早く見つけて治療を始めることが重要です。現実を知ることは怖いですが、定期的な検診や検査をきちんと受けて、病気を撃退しましょう!

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