アラビア語メディアはいずれも、シリアでの停戦に関し、米国務長官とロシア外相の間で、合意が成立したと報じています。
尤も新聞が運営しているネットは合意が近いという形で報じています。

合意の内容は12日夜からシリア全域で停戦するということで、ロシアは政府軍、米国は反政府軍がそれぞれ、停戦を守るように監視し、努力するという点と、ISとヌスラ戦線(現在は確かシャーム・ファタハ戦線と改称)に対しては両国が協力して攻撃を加えるというもののようです

この米ロの停戦合意については、かなり前から「合意に近い」に対して「本質的な問題が残っている」とう矛盾した報道が流れ、米ロ政府の説明も食い違い、さらにその後も両者がジュネーブで再度会談するとか、ケリーが消極的とか、種々の憶測が流されていて、極めて不透明で、何がどうなっているのか良く解らない動きが続いていました。

この問題について3日ほど前の、al arabiya net は、両外相間に一旦停戦合意ができた(特にアレッポの南西部における停戦と封鎖の解除、とそれに対する見返りとして、米国のロシアとのIS,ヌスラ戦線に対する協力しての攻撃)が、その後ロシア機の援護を受けた政府軍の再封鎖成功があり、ロシアとしては妥協の必要性を感じなくなり、合意を元に戻した、という記事を載せていました。
中々もっともらしい記事ではあったが、記事にはソースも明記しておらず、信頼度に疑問があったので、あえて書きませんでした。記事が正しかったのか否か今でも不明です。

いずれにしても米国とロシアの間の動きと合意ですから、米国の報道等が詳しく報じている可能性が強く(もちろんロシアも詳しく報道していると思うが、こちらの方は政府の御用新聞ですから、そういう情報としての性格をわきまえたうえで、参照するなら面白いと思います)、読者の方にはぜひそちらの方を読まれることをお勧めします。どうせ英文でしょうし。
http://livedoor.blogcms.jp/blog/abu_mustafa/article/edit
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2016/9/9/كيري-ولافروف-يعلنان-خطة-للسلام-في-سوريا
https://www.alarabiya.net/alarabiya-today.html?cref=navdesk