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【ゴルフ】

下川めぐみが人生初の単独首位 日没後、投光器の中ホールアウト

2016年9月10日 紙面から

14番でティーショットを放つ下川=登別CCで(神代雅夫撮影)

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◇日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯<第2日>

 ▽9日、北海道登別市・登別CC(6750ヤード、パー72)▽天候・雨、19・4度、西南西1・7メートル▽賞金総額1億4000万円、優勝2520万円▽131選手▽観衆669人

 悪天候と難セッティングでプレーが遅れ、日没サスペンデッドが危ぶまれた中、最終組の1組前で回った下川めぐみ(33)=環境ステーション=が69で上がり、通算2アンダー単独首位に躍り出た。ホールアウト時刻は日没後の18時すぎ。投光器に照らされてのフィニッシュだった。1打差の2位に申ジエ、全美貞(ともに韓国)と前日首位の浜田茉優(21)=白山ヴィレッジGC=、酒井美紀(25)=国際スポーツ振興協会=が続いた。

 下川がスコアカードを提出し、インタビュールームにやって来たのは午後6時を回ってから。辺りはほぼ真っ暗闇で、「こんばんは、ですね」と苦笑いしながら席に腰掛けた。

 断続的に降り続けた雨と、その影響でより重く絡みついてくるラフの芝。午前組からプレーは遅延し、下川らの午後アウトコーススタート組は、予定より40分以上遅く1番ティーを出た。

 「上がり4ホールぐらいは(暗くて)見えなかった。ラウンド前からサスペンデッドになるとうわさが出ていたし、私もそのつもりで心の準備をしていました。でも、同組の誰も『やめよう』と言わなかったし、後ろに最終組もいたから、自分たちの判断だけで勝手はできないなと(思い)やりました」。13番まで3バーディー、ノーボギーのゴルフを展開して迎えた終盤、16番ボギーの後、薄暗い17番パー5で第3打を3メートルにつけバーディーを取り返した。

 「18番ティーに行ったらグリーンにライトがついていて。『わ〜、やらなきゃいけないんだ』って思って(苦笑)」。ティーショットは右ラフへ。レイアップしてピン奥5メートルに3オン。投光器に照らされたグリーン上では「いつもはカップの反対サイドからもラインを見るんですが、ライトの光が目に入ったら何も見えなくなると思って、ちょっとスライスぐらいかなと感覚で打ちました」。そのパーパットを奇跡的に沈め、単独首位で上がった。

 「遊びでナイターゴルフを経験しておいてよかったですぅ」。昨夏、千葉県内でナイタープレーに挑んでいたおかげで、照明の下ではどんな状況になるのかが大体頭に入っていたという。

 暗闇にも負けず、人生初の首位に立った下川。「初めてなので明日、自分がどうなるのか不安ですけど…。自分を追い込まず、無理せず欲張らずにチャンスが来たら狙って行きたい」と自然体で臨む。 (月橋文美)

 

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