多発性骨髄腫ってがん?骨の痛みや腰痛が現れる?進行度と治療法を解説
多発性骨髄腫とはどんな病気なのか詳しく知らない人や、この病名さえも最近まではあまり知らなかったという人も多いと思います。この病気がどんな病気なのか、治療を行えば治るのかなど、多発性骨髄腫について詳しく知りたいという人のために、多発性骨髄腫について知っていただけるように詳しくまとめて行きます。
多発性骨髄腫ってどんな病気?治るの?
多発性骨髄腫とは、どんな病気なのかご存知ですか?この病名はあまり、聞き慣れないと言う人も多いと思いますが、多発性骨髄腫はガンの一つです。
多発性骨髄腫がどんなガンで、どんな症状があるのか、そして、検査方法や、治療方法を詳しく解説していきたいと思います。そして、治療後などに気をつけたほうが良いことなどもまとめていますので、気になる人は是非参考にして下さい。
多発性骨髄腫とはどんな病気?生存率は?
血液のがん:抗体を作る細胞に異常が起こった病気
多発性骨髄腫、MMともいいますが、これは血液のがんのひとつとなっています。人間には免疫機能がありますが、体内に入ってきた異物などから体を守る、抗体を作る形質細胞に異常が起こっている病気のようです。
異常な形質細胞は、体のあらゆるところのあちこち骨髄で増殖していき、体に色んな症状が起こります。多発性骨髄腫は、異常な形質細胞と体を守るための機能が果たせていない抗体がみられるようです。
しかし、このような状態が見つかっていても、すぐに症状が現れることは少なく、病状が進行してから初めて症状が出はじめるとされています。
最近では治療法が進歩したことによって、病気やそれによって表れる症状を長期に渡って、コントロールできるようになってきているようです。そのため、多発性骨髄腫と長い期間つきあっていくことが多いようです。
血液中には、免疫をつかさどっている白血球や、リンパ球、酸素を運搬してくれる赤血球、出血を止める働きをしている血小板用などの血液細胞がありますが、これらは造血幹細胞と呼ばれている細胞から、それぞれ形態や機能をもつ血液細胞に進化していきます。
多発性骨髄腫は、血液細胞の1つである形質細胞のがんです。形質細胞とはリンパ球の一種であるB細胞から分かれて、抗体をつくるように発達した細胞です。
細菌やウイルスが体の中に入ると、B細胞の一部が形質細胞になって、形質細胞が細菌やウイルスと闘うための抗体を作って、ウィルス感染やさまざまな病気から体を守ってくれています。
形質細胞ががん化してしまい骨髄腫細胞になると、体の中で異常に増えてしまい、病気として発症するのです。その病気が多発性骨髄腫やその他の形質細胞腫瘍で、多発性骨髄腫は、症状があって進行性の形質細胞腫瘍のことをいうようです。
多発性骨髄腫も色々な種類があります。骨髄腫細胞による多発性骨髄腫は、骨髄腫細胞が骨髄の中で増殖して、他の正常な血液細胞の産生を抑えてしまうので、赤血球や白血球、血小板が減少していきます。これにより、息切れや動悸、発熱や感染症などになりやすい、出血しやすいな症状が現れてくるようです。
M蛋白による多発性骨髄腫は、骨髄腫細胞はM蛋白をつくっていますが、これには免疫的な役割はないとされてあて、このM蛋白が増殖することによって、正常な免疫グロブリンは減少していき感染症にかかりやすくなるとされていまさ。特に、肺炎や尿路感染などののリスクが高まってしまうようです。
そして、M蛋白が腎臓にたまり、障害を起こすと、むくみなどの症状が現れてきます。M蛋白が大量に増えることで、血液の粘性は増して、血液循環が悪くなってしまいます。これは過粘稠度症候群と呼ばれてあて、頭痛や眼が見えにくくなったりなどの症状が現れるようです。
そして、M蛋白の一部が変性して、消化管や腎臓、心臓、神経等の組織へ沈着することによって、アミロイドーシスを引き起こしてしまい、沈着した臓器の機能を低下させてしまうと言われています。
骨の障害による多発性骨髄腫は、多発性骨髄腫に最も特徴的なのは、骨が破壊してしまうことによる症状です。骨からカルシウムが溶け出してしまい、その結果、血液中のカルシウムが高くなる、高カルシウム血症となります。
高カルシウム血症は、口の渇きや意識障害などが現れます。骨の破壊が進行してしまうと、骨ももろくなって、日常生活でも骨折をしやすくなるようです。これは骨の全身に見られ、特に胸椎や腰椎などの脊椎では、押しつぶされる骨折が起こりやすくなって、背中の痛みや腰痛を感じることが多いようです。
骨髄の中のリンパ球が腫瘍化した病気
多発性骨髄腫は、骨髄の中の形質細胞というリンパ球が腫瘍化した病気で、骨髄腫と呼ばれることもあります。腫瘍化した形質細胞は骨髄腫細胞と呼ばれれています。
形質細胞は抗体を産生している細胞ですが、多発性骨髄腫になると異常な抗体が産生されて、正常な抗体は低下してしまうために、免疫力は低下してしまいます。
治療後の生存率は年々向上
多発性骨髄腫が完治するということは、とてと難しいと考えるべきとされています。基本的には、一生この病気と付き合っていかなければいけない、という厳しい病気なのです。
しかし、造血幹細胞移植などの治療を行うことによって、10年以上再発しないこともありますし、中には20年以上再発せずに、生存しているという報告もあるようです、
多発性骨髄腫の治療後の平均の生存期間は、3~5年とされていましたが、最近では様々な治療が進歩したことで改善されてきています。特に65歳以下の比較的若い人の生存率は、年々向上しているようで、5年生存率は50%くらいまで上がってきていると言われています。
多発性骨髄腫の主な症状・7つ
1.6割の患者が骨の痛みや腰痛がある
多発性骨髄腫が見つかるきっかけとしては、整形外科で見つかるケースも多いと言われています。 多発性骨髄腫の患者さんに、一番多くみられる症状は骨の痛みです。多発性骨髄腫の約6割の患者さんが骨の痛み、特に腰痛を感じて受診されるようです。
腰痛などで受診して、整形外科から血液内科に紹介されてから、そこで多発性骨髄腫が見つかる患者さんもいます。骨の痛みが長く続いている、痛みが繰り返し繰返し起こる、また手が痛くなったり、足が痛くなったりなど、痛みを感じるところが変わるといった時は、多発性骨髄腫が疑われるようです。
多発性骨髄腫で感じる痛みで、最も多い症状は骨痛ですが、X線で骨の打ち抜き像を認めたり、骨粗しょう症や、骨折などの骨の病変は、骨髄腫の患者さんの約77%に認められています。
2.背骨の圧迫骨折や手足の骨折が見られる
多発性骨髄腫では、骨の病変が最も多くみられますが、圧迫骨折はその骨の病変に伴う症状です。骨髄腫細胞は、骨を壊す働きをする細胞を活性化して、骨を再生する細胞の働きを抑えてしまので、その結果として骨がもろくなってしまいます。
背骨がつぶれて変形してしまう圧迫骨折や、手足の骨などが特にはっきりした外傷がないのに骨折してしまうことも多くあるのです。骨の主な成分であるカルシウムが血液中に溶け出してしまうので、血液中のCaの値が高くなることもあるようです。
骨の破壊が進行していくと、骨はもろくなりますし、ちょっとしたことでも骨折してしまうのです。骨の破壊は、頭蓋骨や脊椎、肋骨、骨盤などに多くみられるようです。特に胸椎や腰椎などの脊椎は、重力によって押しつぶされてしまうので、圧迫骨折が起こりやすくなります。
3.造血が妨げられ倦怠感が現れる
骨髄腫細胞が骨髄での造血を妨げてしまうので、それによって、倦怠感や息切れなどの症状が現れることもあるようで、今までよりも、疲れやすいと感じる人が多いとされています。
4.血液を作る細胞が減少し貧血が現れる
骨髄腫細胞が赤血球の産生を抑えるような物質を作り出したり、骨髄の中の正常な血液を作る細胞が減少することなどが原因となって、貧血の症状も現れるようです。
血液検査ではヘモグロビンの低下がみられて、貧血が進行してくるとどうじのに、動悸や息切れ、めまい、全身倦怠感などの症状もみられるようになります。
5.白血球の減少による免疫力の低下
白血球が減ってしまうことで免疫力が低下して、肺炎や尿路感染などの感染症にかかりやすくなってしまいます。体を菌から守ってくれる、正常な免疫グロブリンが減少して、細菌や真菌、ウイルスなどの感染が起こりやすくなってしまうのです。
血液中のM蛋白が増加して、血液が粘りぎみになって、頭痛や視覚障害、皮膚や粘膜から出血したりなどの症状が現れる過粘稠症候群や、蛋白の一部が分解されてアミロイドという物質になって、心臓や腎臓、消化管、舌などに沈着して臓器の働きを障害する、アミロイドーシスなどの合併症もみられることがあるようです。
6.薬の影響により腎臓機能の低下
多発性骨髄腫では、腎臓の機能の低下もよくみられるようです。腎臓へのM蛋白の沈着や、脱水、高カルシウム血症、痛み止めなどの薬などが原因となって、腎臓の機能が低下していきます。
血液検査ではクレアチニンの上昇がみられ、尿検査では蛋白の増加などがみられるようです。症状が進行していき、尿毒症をおこしてしまうと、むくみや、吐き気、息切れなどの症状が現れてきます。
7.脊髄の神経障害より手足のしびれや麻痺
骨の病変では、背骨が変形してしまうこともありますが、強く変形すると背骨の中を通っている脊髄という神経が圧迫されてしまいます。神経が圧迫されると手足のしびれや麻痺、排尿や排便の障害などの重篤な症状が起こることもあるようです。
多発性骨髄腫になる原因は何?
正確なことはわかっていない
多発性骨髄腫になってしまう原因ですか、今のところははっきりとわかっていないのが現状のようです。しかし、いくつか多発性骨髄腫の発症に関係しているのではと、言われているものもあります。
60歳以降で発生することが多い
一般的には、多発性骨髄腫は60歳以降で発生することが多いとされています。40歳未満で多発性骨髄腫を発症することは非常にまれなようで、年齢を重ねるにつれて、発症する数が増加する傾向にあります。そして、性別では男性の方が、やや多発性骨髄腫を発症することが多い傾向にあります。
日本では1年間に、人口10万人あたり2~3人が発症していると言われています。最近では、健診や人間ドックの血液検査で異常がみつかり、その後の精密検査で診断される場合が多いようです。
遺伝子異常が考えられる
まだ原因ははっきりと明らかになってはいないものの、近親者での発生率が高いことなどから、遺伝が関係しているのではという意見もあるようです。骨髄腫細胞には、さまざまな遺伝子異常や染色体異常が生じていることがわかっていますが、その異常が生じてしまう原因は、まだはっきりしていないようです。
放射線被ばくなどの環境要因
多発性骨髄腫の発症は、放射線被ばくや殺虫剤などの化学薬品の影響、ダイオキシンとの関連も指摘されているようです。
多発性骨髄腫はどんな検査をするの?
血液検査を行い、病気以外の情報も得て治療に活かす
多発性骨髄腫の検査では、血液検査が行われます。血液検査では、M蛋白の有無と量の変化、造血、肝臓や腎臓の機能と、骨の破壊がどのくらい進行しているかなどを、確認する事ができます。
そして、病気の診断だけではなくて、治療の開始時期や治療の効果、副作用など、たくさんの情報を血液検査では得る事が出来るようです。血液検査では、赤血球の数やヘモグロビンの値、白血球の数とその分類や血小板数も測定していきます。
病状が進行していくと、骨髄腫細胞が血液中に出ることもあるので、血液像検査で確認していくのです。LDHやBUN、クレアチニン、カルシウム、アルブミンの値を測定することで、骨髄腫の進行度、腎機能の障害の有無を調べることが出来るようです。
β2ミクログロブリンは、骨髄腫によって上昇します。今後の病気が進行していく可能性を推定するために、これは重要な指標となるようです。 CRPは感染症や、活動性の骨髄腫でも上昇がみられます。
赤血球、ヘモグロビン、白血球、血小板などの数値を測定して、造血機能の障害の程度が調べられるようです。
尿検査でMたんぱくの有無を調べる
多発性骨髄腫の検査では、尿検査も行われます。多発性骨髄腫の患者さんの尿には、Mタンパクの1つであるベンスジョーンズたんぱくが排出されるので、このタンパクの有無を調べていきます。
そして、腎機能の状態なども、尿検査で調べることが出来るようです。24時間中の尿を集めて、尿中のMタンパクの量などを調べる、全尿検査というものも行われているようです。
CT検査で骨の病変や広がりを診断
多発性骨髄腫と検査で診断されると、全身への病気の広がりを確認するためや、骨の状態を知るための検査を行う必要があります。
最も一般的ものはX線検査で、頭蓋骨や四肢骨、肋骨、脊椎骨などにある円形の穴、病的骨折などの有無を調べまていきますが、最近ではCT検査で、より小さな骨の病変や、骨髄腫細胞の広がりも診断できるようになっているようです。
MRI検査やPET検査でがんの病変を調べる
MRIは、磁気が使用されています。造影剤を使用して検査をする場合は、アレルギーが起こる場合もあるようです。造影剤アレルギーの人もいるので、経験のある人は医師に申し出るようにしましょう。
さらに、骨髄の外に存在している腫瘍の病変を見るために、PET検査が行われることもあるようです。PET検査は、ブドウ糖ががんに集まる性質を利用して、ブドウ糖に似たFDGという物質と放射性同位元素(18F)を結合したものを使用して、ガンの病変の有無や位置を調べることができます。
骨髄穿刺で造血状態や細胞の数などを調べる
骨髄腫の診断を確定するために、骨髄穿刺(こつずいせんし)および骨髄生検(こつずいせいけん)という検査も行われています。この検査で、骨髄細胞を顕微鏡で観察して、骨髄の造血の状態や、骨髄腫細胞の数や、その特徴について調べていきます。
そして、骨髄腫細胞のリンパ球マーカー検査や染色体検査によって、骨髄腫細胞の成熟度や悪性かどうかについても、知ることができるようです。
骨髄穿刺の検査は皮膚を消毒して、局所麻酔をして行うようです。その後に腸骨、または胸骨に細い針を刺して、骨の中にある骨髄液を注射器で吸引して採取しています。この骨髄液中に含まれている細胞の形を顕微鏡で調べていくようです。
針を刺して骨髄液を吸引するときに痛みがあって、この痛みは局所麻酔では抑えることが出来ないようですが、通常は一時的な痛みで終わります。骨髄生検では、腸骨に少し太い針を刺して、骨髄組織を採取していきます。
多発性骨髄腫の進行度とその診断
ステージⅠと診断される4つの条件
多発性骨髄腫のステージ(進行度)は、Durie & Salmon分類法が最も普及している方法です。骨髄腫細胞の数や貧血、高カルシウム血症、骨の異常、M蛋白の量などを検査で総合的に判断して、ステージI・Ⅱ・Ⅲ期の3つに分類されるようです。
<ステージI期>
1.電気泳動上の尿中L鎖M成分 <4g/24hrで、血液中のヘモグロビンの数が10g/dL以上であり貧血ではない
2.血液中のカルシウム量が正常値であり、高カルシウム血症ではない
3.レントゲンにより骨に異常はないと診断された、又は異常があってもごく一部のみに留まる
4.血液中のM蛋白の量が少ない。(IgG<5g/dL・IgA<3g/dL・BJP<4g/日)
これらすべての条件をみたす場合は、ステージIと診断さています。 多発性骨髄腫のステージ分類は、上記のDurie&Salmon分類が用いられてきていますが、最近ではよりわかりやすくなったISS(International scoring system)による、ステージ分類も普及してきているようです。
ISS(International scoring system)によるステージ分類では、血清のアルブミンの値と血清β2-ミクログロブリンの値によって、I・Ⅱ・Ⅲ期の3つに分類されます。
この分類法では、血清アルブミンの値が3.5g/dl以上であり、かつ血清β2-ミクログロブリンの値が3.5mg/l以下での場合は、ステージIに分類されているようです。
ステージⅡはⅠにもⅢにも属さないもの
ステージⅡ期は ステージIとⅢのいずれにも属さないものとされています。ISS(International scoring system)によるステージ分類法では、ステージⅡは血清アルブミンの値が3.5g/dl以下であり、かつ血清β2-ミクログロブリンの値が3.5mg/l以上であるとされています。
ステージⅢは強い貧血や高カルシウム血症など
Durie & Salmon分類法でのステージⅢ期は、
・血液中のヘモグロビン数が8.5g/dL以下であり貧血が強い。
・血液中のカルシウム量が12mg/dL以上であり、高カルシウム血症である
・広範囲の骨が破壊されたり溶けたりしている
・血液中のM蛋白の量が多い。(IgG>7g/dL・IgA>5g/dL・BJP>12g/日)以上の内、1つ以上の条件を満たす場合、ステージⅢと診断されています。
ISS(International scoring system)による、ステージ分類法でのステージⅢは、血清β2-ミクログロブリンの値が5.5mg/l以上であることのようです。
多発性骨髄腫の治療は何ができるの?
化学療法:3種類以上の抗がん剤とMPを併用
化学療法には通常、標準療法とされているメルファラン/プレドニゾロン(MP)療法と、抗がん剤を3類以上併用して、全体の治療内容を強くした多剤併用療法があるようです。
最近では、より治療効果が高いとされている新薬のベルケイドや、デキサメサゾンを用いたBD療法が行われることが一般的になってきているようです。他にも、レナリドマイドやサリドマイドなどの薬も、効果が高いことがわかっているようですが、これらの治療薬は日本では保険適用外のようです。
そのため、患者さんの意思によって使用するかどうかが決定されます。多発性骨髄腫の化学療法での効果は、患者による個人差が大きいため、いろいろな薬や治療法を試して、その人にとって一番効果が高い治療法を探っていかなければいけません。
多発性骨髄腫の症状として、骨の痛みが強く現れることが多いため、鎮痛薬を併用していくこともあるようです。
放射線療法:がんが狭い場所に留まっている場合
多発性骨髄腫の治療法では、放射線療法も行われています。多発性骨髄腫の治療としての放射線療法は、がんが狭い範囲に留まっている場合や、骨の痛みなどの症状を緩和させるために、主に行われることがあるようです。
移植療法:自分の造血幹細胞を用いて行う
移植療法では、自己末梢血幹細胞移植があります。末梢血幹細胞は、化学療法による骨髄抑制からの回復期やG-CSF投与後に著しく増加します。そのため、化学療法後やG-CSF後に検体を採取して、細胞分離装置をつかって、末梢血幹細胞を抽出していきます。
最近では、大量に化学療法を行った後に、事前に採取しておいた造血幹細胞を移植することで、正常な血液細胞をまた生産する、造血幹細胞移植が行われるケースがあるようです。
多発性骨髄腫の造血幹細胞移植は、自分の造血幹細胞を用いて、自己末梢血幹細胞移植が行われるのが一般的とされています。造血幹細胞移植を行うことによって、4~5年延命できると言われています。
しかし、患者さんにとても負担をかける治療法になるので、65歳以下の体力のある比較的若い患者さんで、重篤な感染症や肝障害や腎障害がないこと、心肺機能が十分に保たれているなどの条件を満たさなければ、この治療を行うことが出来ないようです。
移植後に地固め療法や維持療法として、薬による治療が行われることもあります。現在のところは、未だに多発性骨髄腫を根治させる治療法は確立されていないようです。そのため、多発性骨髄腫の治療の目的は、病気による症状を緩和させたり、進行を遅らせるということが主な目的となっています。
〈造血幹細胞の採取方法〉
・化学療法と血液細胞をつくる薬を投与して、骨髄から血液中に造血幹細胞を出す。
・静脈から血液を取り出して、造血幹細胞を採取し、残りの血液はからだに戻す。
・採取した造血幹細胞を凍結保存する。
ステージI期でまだ早期の段階は、症状も軽いので通常は経過観察を行われます。これは多発性骨髄腫を根治させる治療法が確立していないので、できる治療がないためです。
ステージI期、Ⅲ期の場合は、その人に合わせた治療が行われますが、患者さんの約60%で多発性骨髄腫の症状を緩和させたり、進行を遅らせることができているようです。
多発性骨髄腫の予後の注意点・3つ
1.安静しすぎはNG!適度な運動が必要
多発性骨髄腫は、骨の痛みや骨折などの症状も現れますが、治療後は特に運動制限などはないようです。逆に安静にしすぎて運動不足になると、骨の病変の進行が早まってしまうこともあるようですので、適度に運動をすることは必要とされています。
しかし、骨に負担がかかってしまうような、激しい運動はしないようにしなければいけません。そして、重いものを持つことは避けるようにましょう。骨は骨を作る作用と骨を破壊する作用を絶えず繰り返しながら維持されています。
多発性骨髄腫になってしまうと、骨を破壊する作用が活発になってしまいます。そのため骨は脆くなってしまい、些細なことでも骨折しやすくなっています。ですから、まずは転倒すると骨が折れる可能性も高いので、転ばないための工夫をすることも大事です。
家の中でも段差を減らしたり、すべりやすいフローリング、足を踏み外しやすい階段はなるべく環境を変えるようにするといいでしょう。骨がもろくなると、どうしても運動をしたくなくなったりするのが怖くなることもありますが、負荷をかけないでいると、骨やそれを支える筋肉が弱まってしまいます。
散歩程度の軽い運動がお勧めです。外をゆっくり歩くことで気分転換にもなりますし、ストレス発散にもなります。普段の生活に、ウォーキングの時間を少しでも取り入れいくと良いでしょう。
2.規則正しい生活で免疫力を下げない
予後は、規則正しい生活を送るように心がけましょう。多発性骨髄腫は、現在の医学では根治する治療法が確立されていません。そのため、貧血や骨折などに対する治療を続けながら、病気と上手く付き合っていく必要があります。
免疫力を下げないようにするためにも、生活の質をできるだけ落とさないことが大切です。多発性骨髄腫、糖尿病などのような慢性病と同じように、一生かけて付き合っていくことが必要です。
この病気は、免疫力が低下しやすくなっていしまうので、規則正しい生活を送り、体力を低下させないように生活を送ることが重要になってきます。食事はバランスのいい食事を心がけ、睡眠時間もしっかりとるようにしましょう。
夜更かしはなるべくしないようにして、早寝早起きで毎日リズムの良い生活を送るだけでも、免疫力を下げないように効果もあると言われています。健康的な生活を送るだけでも、違いますよ。
3.手洗い、うがいで感染症を予防
手洗い、うがいもしっかり行いましょう。多発性骨髄腫になってしまうと、免疫力が低下してしまうので、手洗いうがいをきちんと行って、感染症などの予防をしていきましう。免疫力がさがってしまうと風邪もひきやすくなってしまいます。
身体の免疫力をできるだけ下げないように心がけ、うがいや手洗いで菌やウイルスも撃退していく必要があります。神経質になって度々手洗いする必要はないですが、外から帰ってきた時や、朝起きてから、就寝前などに行うと良いでしょう。
外にいてきになる場合は、うがい薬や手のアルコール消毒などもありますので、使用すると良いですね。
多発性骨髄腫完治はない為、上手く付き合っていく必要がある!
いかがでしたか?多発性骨髄腫は血液のガンですが、今のところは治療を行っても完全に治る!という事はないようです。しかし、治療薬も新薬が使用されるようになっていたり、移植などの方法で、病気による症状を緩和させたり、今後の進行を遅らせることは、できるようになってきているようです。
治療後も完治はしない病気のため、生活の中でも気をつけなければいけない点もありますが、多発性骨髄腫になると、ずっとこの病気と付き合っていくということになるので、普段の生活でも免疫力を下げないように気をつけたり、上手く付き合っていくことが大事になってきます。
気になる症状があるかたは、病院でしっかり検査をしましょう。そして、多発性骨髄腫と診断された場合も、担当の医師にしっかり話を聞いて、相談をして納得した上で治療を始めて行きましょう。
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