【ヒューマン】
主演映画「絶壁の上のトランペット」で心臓移植を受けた女子大生という難役を繊細に演じた(C)2016「絶壁の上のトランペット」製作委員会【拡大】
新人賞を総なめにした2010年の映画「最後の忠臣蔵」以来、6年ぶりのインタビュー。
清純でかれんな“少女”は、たくましい女優に成長していた。
「絶壁の-」は、心臓移植手術を受けた女子大生(桜庭)と青年(L.JOE、22)の出会いを軸に描く日韓合作のラブストーリー。出演の決め手について「当時はまだ合作に出たことがなく、海外の方々の撮影に興味があって…」とキラキラの笑顔で語る。
昨夏に沖縄・石垣島で撮影。つながりを大事にする日本の撮影との違いに戸惑いを感じながらも、以前に覚えたという韓国語で監督や韓国のスタッフとコミュニケーションを取り、「だんだん慣れていった」矢先、海に入るシーンの撮影で悲劇が起きた。
「沖縄の海ってすごくキレイで、底が見えるから浅く感じるんです。でも入ったら深くて、思わず近くにあった船の手すりをつかんだらそれが落ちてきて…」
硬い鉄の塊は頭部を直撃。青い海に真っ赤な血が流れた。撮影は中止となり、すぐに病院へ搬送されたが、本人はけがよりも撮影の中断を心配していた。
「主演の自分がいま止めたら、映画が成り立たない。本当にみなさんが一生懸命この作品に対する思いを強くぶつけながら撮影をしていたので、“やめちゃダメ、戻らなきゃ”って…」