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伊藤真弁護士「2つのルートで安保法はひっくり返せます」

――その政権が、参院選で憲法改正発議が可能な3分の2の議席を獲得。憲法審査会などを含め、改憲のスケジュールが固まりつつあります。

「3分の2」にはそれほど大きな意味はありません。憲法改正というのは、具体的に「この条文を変えたい」と言って初めて発議します。例えば、「国防軍を創設したい」「教育費を無償化したい」などと、具体的なテーマに対して発議するのです。今の段階では、公明党などはさすがに軍隊を持つことに賛成するのは難しいのではないでしょうか。何となく「憲法を変えた方がいいんじゃない」という人が「3分の2」いるというだけではあまり意味がありません。

――それにしても、「憲法を守る」情熱、活動、凄まじいですね。その原動力は安倍政権の怖さですか?

 私は子供の頃、2年ほどドイツで生活しました。そのとき、「日本人としての誇りは何か」と考えました。西洋のマネをして、米国の二軍みたいな軍隊を持つことが日本人の誇りといえるのか。どこの国にもないような独自性を主張していくことこそ、日本人の誇りでしょう。それが憲法9条だった。武道には、武器を持っていなくても、その人の人格だけで相手に手を出させないような凄みがある。国家だって、そういうことはできるんじゃないか。それに何よりも自由で個性が尊重される社会。これが居心地が良くて、好きなんです。

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