気象庁は10日までに、南米ペルー沖の海面水温が低くなり、世界的な異常気象の原因となる「ラニーニャ現象」が発生したとみられるとの監視速報を発表した。冬にかけて続く可能性が高く、秋は全国的に暖かい空気に覆われて気温が高く推移する見込み。
気象庁によると、ラニーニャはまだ初期段階で、日本や世界の天候にどのような影響を与えたか確認できていない。ラニーニャが発生すると、冬は統計的に気温が低くなる傾向にあるという。
8月のペルー沖監視水域の平均海面水温は24.6度で、基準値となる過去30年間の平均より0.6度低かった。気象庁は、ラニーニャが今後緩やかに発達していくとみている。
前回のラニーニャは2010年夏に発生し、11年春まで続いた。10年夏の記録的猛暑の一因となったとされる。〔共同〕