第四回大阪文学フリマ
ベースNO.B-04白昼様にて、
『文藝誌オートカクテル2016-手紙-』が発行されます。
(ウェブカタログより)
「ラヴレターを出したことはありますか?
今年の文藝誌オートカクテルは、1冊すべてラヴレター。
7人の作家がそれぞれ手紙を執筆しています。
執筆陣は作家なので勿論手紙はフィクションだけれど、
誰にも話したことのなかった露わなノンフィクションの「好き」の気持ちがぐいぐいに込められた112頁」
ひのはらみめいちゃん(そにっくなーすちゃん)と一緒に企画原案に名前を並ばせてもらいました。
ことの発端はわたしがツイッターで「ラブレターを集めた本はないか」みたいなことをツイートして(探しにいったんですけどどうやら一括削除の際に消えてしまったみたい)そに子ちゃんがいいねって言ってくれて白昼社さんに相談してみようとなったんです。確か。
企画原案と言っても何もやっていないに等しく、人選や構成など泉由良さん(白昼社様)にお任せしてしまって、こういうテイストの本にしたいですみたいなやり取りをしたくらいです。由良さんには感謝が尽きません。
何もやっていないに等しいと言いつつも、愛しい本には変わりなく。
企画原案の特権、というと少し暴力的な響きですが一足お先に読ませていただきました。
手紙なのでタイトルはありません。なので、目次には書き出しが載っています。目次を読まないで読み進めると「誰が書いた手紙か」わからくなります。
この由良さんのセンス最高って思いました。
由良さんの組版が好きです。本は、何が書いているかが大事だと思うのですが、何が書いているかわからない状態でも目に入った瞬間に感動します。
由良さんの手がけた本を見ると組版の大切さを知ります。
縦書きの作家4名、横書きの作家3名で構成されていて、
読んだ印象はひとそれぞれかと思うのですが、
縦書きの作家の場合(自分もこちらなのでこんな書き方をするのは恥ずかしいんですが)「手紙文芸」という印象を受けました。
一方、横書きの作家の場合は「詩的な作品」、「手記」のような印象を受けました。
内容に触れない程度にレビューしようかとも考えたのですが読んだ方にお任せしたいです。
改めて、ひとの手紙を読むのって面白いと思いました。
わたしが小中学生だった頃、授業中に書いた手紙を友だちからもらうことがありました。
わたしは手紙を書くことが苦手だったのでほとんど返事は書かなかったのですが、
別の友人が別の友人に宛てたものを読むのも好きでした。
わたしは今回三通手紙を書いたのですが、
一通は『雨の日、テトラポッドで』とか『Natural immunity』を読んだことがあるひとには楽しめるかな……? というものを書きました。
一通はどういう意図で書いたか書くのが恥ずかしいので内緒ですが創作っぽい作品です。
三通目の一番長いものは企画を出すにあたり一番書きたかったものです。
形式は違えど小説もいつも「知らないあなた」に向けて書いているものなので、
わたしはずっと手紙を書いていたのかもしれません。
ちょっと自分の手紙に触れてしまいましたが;
『文藝誌オートカクテル2016-手紙-』は改めて、”ことば”を読むことが好きな方にお勧めの本です。