年中使えるスケート場 京都府知事「前向きに検討」
京都府スケート連盟と府アイスホッケー連盟は9日、府立山城総合運動公園(宇治市)内での通年型アイススケートリンク整備に協力を求める要望書を府に提出した。両連盟は、府から土地の提供が受けられれば民間主体で整備運営する方針で、山田啓二知事は「前向きに考えたい」と検討する意向を示した。
府内では近年、リンクの閉鎖が相次ぎ、現在は冬季のみ営業する京都アクアリーナ(京都市右京区)しかない。スケート連盟によると、選手は滋賀県や大阪府などで練習しており、他府県に有望な選手が流出している、という。
このため、両連盟は今春、一般社団法人を立ち上げ、通年型リンク整備に向けた準備に着手した。関係者によると、この法人が府から無償で土地を借り受け、施設整備と運営を民間企業や団体の協力を得ながら進める方向で府などと交渉していくという。
この日は、府スケート連盟会長の田中英之衆院議員(京都4区)と、3月のフィギュアスケート世界ジュニア選手権で4位に入った白岩優奈選手(14)=西京区・大枝中3年=が山田知事と面会。白岩選手は「移動が大変で、十分練習ができない選手が多い。練習に打ち込めるよう1日も早く整備を実現させてほしい」と訴えた。山田知事は「府で全て整備する話にはならないが、民間の力を借りながら整備ができるのか、連盟と詰めさせていただきたい」と検討を約束した。
府は今後、スポーツ施設の整備について議論する有識者会議に諮り、実現可能性を探る。
【 2016年09月09日 22時03分 】