堤防決壊から1年 茨城・常総市 今も約200人避難

堤防決壊から1年 茨城・常総市 今も約200人避難
「関東・東北豪雨」で鬼怒川の堤防が決壊してから、10日で1年になります。大きな被害が出た茨城県常総市では、今もおよそ200人が避難生活を余儀なくされるなど、生活の再建が大きな課題となっています。
去年9月の「関東・東北豪雨」で鬼怒川の堤防が決壊した茨城県では、3人が死亡し、常総市や境町などで住宅およそ5600棟が全半壊する被害が出ました。
このうち常総市ではおよそ5100棟の住宅が全半壊し、今もなお78世帯196人が、隣接するつくば市などの県営住宅や公務員宿舎での避難生活を余儀なくされています。
常総市によりますと、この中には現在、住宅の建て直しや修復中という人もいますが、国からの最大300万円の支援だけでは費用が足りずに、再建できないという人も多くいるということです。
このほか、住宅の修復が終わらず、水につからなかった2階で暮らしている人もいるということで、被災者の生活の再建をどう支援していくのかが大きな課題となっています。
常総市では、新たな堤防が完成するなど、本来の街の姿を取り戻しつつある一方で、この1年で人口がおよそ1000人減少し、市は人口流出への対策も進めていきたいとしています。